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    真崎ひかる 『白の彼方へ』『暁の高嶺で』 二見書房 2007/2010年 … 山岳警備隊員たちの恋愛事情

    白の彼方へ (二見シャレード文庫)白の彼方へ (二見シャレード文庫)
    (2007/04)
    真崎 ひかる (挿絵:高峰 顕)

    商品詳細を見る

    新人山岳警備隊員×山荘管理人。年下攻。ややワンコ系。

    遭難事故に遭って帰らぬ人になったのは間違いなくても、遺体が見つからないゆえに死別したという実感が起きず、死んだ恋人がずっと心に残っている主人公・朝陽。山荘の管理人をするようになって数年が経過。時折りベテラン山岳警備隊員・浅田と体を重ねるも、心閉ざした生活をしていた。そんなある日、山荘に昔の恋人そっくりの新人山岳警備隊員・塩見が現れた。心揺れる朝陽、目ざとく朝陽の変化に気付く浅田、朝陽に好感を抱いている塩見。さてどうなる?…というスタンダードな未亡人モノ。

    朝陽がすでに浅田とねんごろだったので、塩見登場後はそのまま三角関係になるのかな~と思っていたら、浅田のほうが朝陽との関係が恋愛でないとハナから割り切っており、鮮やかに身を引いてしまった。なんという後腐れのなさ。たしかにどんなに近くに物分りのいい魅力的な男がいても、主人公にとっては好きになった男が一番である…とはいえ、塩見より浅田のほうが存在感があって魅力的に見えてしまったので、なんだかもったいなく感じた。その後、朝陽が塩見を好きだと自覚するに至る事件が発生、ありがちな展開で先が見えてしまって少し退屈したが、塩見の素直なワンコぶりとキレイなエンディングだったので、全体的に好感の持てる作品だった。

    塩見×朝陽のほか、浅田を好きになっていく医師・間宮を主人公とした短編も収録。浅田があれだけ魅力的だったら、そりゃースピンオフを読んでみたくなるよな、という読み手の気持ちを見事にリリーフ。朝陽とは別になにもないと云われても、耳に入ってくる噂からいろいろ浅田を勘ぐってしまう間宮。浅田は浅田で、そんな間宮をどう攻略していく?――ツンデレ好きはこちらがオススメかもしれない。

    評価:★★★☆(秋林、夏の立山に登ったことあります!…でもホモの山岳警備隊員はいなかった…)
    真崎作品の多くがそうであるように、男同士の恋愛に対する抵抗や悩みや偏見といった描写がほとんどない。気がつけばホモばかりという世界だった。キャラは常に「俺ってホモ?」と悩まねばならないとは思わないけど、作品が手堅くまとまっているだけにアッサリ度が増してしまったような気がする。またどんなにベタと指摘されても、塩見が朝陽のピンチを救うといったドラマチックなエピソードがあったら、ラブシーンがもっと盛り上がったかもしれないなあ。

    暁の高嶺で ( 二見書房 シャレード文庫 ) (二見シャレード文庫)暁の高嶺で ( 二見書房 シャレード文庫 ) (二見シャレード文庫)
    (2010/01/22)
    真崎 ひかる

    商品詳細を見る

    前作『白の彼方へ』の続編。山岳警備隊が舞台、所属隊員たちの恋愛を描いた作品。
    前作は塩見×朝陽メインだったが、この続編では、塩見や浅田と同じ山岳警備隊に属する史規が主人公。

    大学時代、ワンゲル部の先輩で恋人のような関係だった高代を追いかけて、富山県警の山岳警備隊に入隊した史規。だが、入れ替わるように高代は海外研修へ行ってしまい、関係も終わってしまった。そして2年後、山岳警備隊に戻ってきた高代と史規は再会する。複雑な思いを抱える史規に対し、何事もなかったように接する高代に史規は苛立つが――という、なかなかやけぼっくいに火がつかない話。

    攻の高代が「繊細な人に無神経に思われて本心が伝わりにくい」という無骨タイプ、しかも「待っていろ」と言葉でも史規に伝えていないため、内緒で富山県警まで追っかけた史規が面白くないという気持ちはよくわかる。高代に悪気がないことが、さらにまた事を厄介にさせていたりする。結局、そんな高代がいままでの思いを史規に伝え、ようやく火がつくのだが――こーゆー男に惚れた受のほうが負けだなとしみじみ感じ入ってしまった。

    同時収録でもう1本、前作の塩見×朝陽の話があり、こちらは「昔の恋人には勝てない」という塩見の心情がフィーチャーされている。気持ちはわかるというか、朝陽の亡くなった恋人(塩見にとっても実は大切な人物である)が思い出の中で生きていく以上、時間の経過とともに美化されていくのは仕方がないことだと思う。

    ふたりが亡くなった人物をそれぞれ大切に思い続けていること、ほかの山岳警備隊員も救えなかった彼を忘れていないことがよく伝わってきたので、少しせつない気持ちになった。

    前作を未読でも読める内容なので、『白の彼方へ』とあわせて読んでもいいし、あらすじで好みのカップルを探してどちらか選んで読んでもいいと思う。

    評価:★★★☆(…T山の山岳警備隊員はホモばかり?)
    このシリーズ、実在する「富山県警の山岳警備隊」を舞台にしているのに、前作では「フィクションです。実在する人物や団体にいっさい関係はありません」といった断り書きがなかったので、大丈夫なんだろーか?と真剣に心配していたらば、続編にはしっかり書かれてあった。よかったよかった。

    ZERO STARS … 論外/問題外作
    ★ … お好きな人はどうぞ。
    ★★ … つまらない。
    ★★★ … 退屈しない。なかなか面白い。
    ★★★★ … とても面白い。佳作/秀作。エクセレント。
    ★★★★★ … 天晴れ。傑作。ブリリアント。

    「オススメ作品」は基本的に★★★☆以上。
    「絶対オススメしておきたい作品」には@RECOMMEND@マークがつきます。
    性格上の理由から、★評価は厳しくなりがちなので、★5つ作品はあまり出ないと思います。

    *2010年2月7日に書いた感想を加筆修正

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    プロフィール

    秋林 瑞佳

    Author:秋林 瑞佳
    「あきりん・みずか」と読みます。
    (BLCD感想はジョセフィーヌ秋太夫が担当)

    風来のネットサーファーにして、
    ハンパない映画ギーク。
    そしてなにかと悩める電脳仔羊。

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