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    谷崎泉 『しあわせにできる 12』 二見書房 2007年 … 分かれても道は続く

    しあわせにできる 12 (12) (二見シャレード文庫 た 1-35) (二見シャレード文庫 た 1-35)しあわせにできる 12 (12) (二見シャレード文庫 た 1-35) (二見シャレード文庫 た 1-35)
    (2007/04/26)
    谷崎 泉

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    本田の仲介によってかつての共同経営者・藪内と和解した久遠寺は、余命いくばくもない彼から会社を引き継ぐべく日芳退社を決意する。一緒に新しい会社で働こうという久遠寺の言葉に、本田の心は揺れる。想いが徐々に身の内から溢れ、言葉や態度に表れてゆくことへのおそれ、職場が離れすれ違いが増えていくことへの不安…。一方、久遠寺の退社を知った3課の面々は情報収集に躍起。東郷の意外な行き先も決まり、プロジェクト2課と合同の送別会へと話題は流れていく。少しずつ、それぞれの道が分かれていく仲間たち。久遠寺と本田もまた、二人で歩む人生を誓い合う──。書き下ろしは本田の早とちりも微笑ましい送別会幹事奮闘記。シリーズ最終巻!


    同じメンツでいつまでも一緒に仕事できるとは限らない。殿は日芳退社→ロングランナー専務就任予定、新人・東郷は建材3課からプロジェクト2課へ異動、そして複雑な思いに駆られつつも日芳に残ることを決めた本田…と、それぞれがそれぞれの道へ歩み出していく最終巻。

    多忙で激務に追われる毎日に耐えられたのは、単に責任感からという理由だけでなく、たとえば一緒に働いている仲間となんだかんだ云いながらも楽しく仕事ができていたからとか、意思疎通が容易で「コイツとならレベルの高いことができる」という同僚がいて、互いに切磋琢磨できていたからだとか、問題のあった新人が成長して使えるようになっていく姿を見てちょっと嬉しくなったりとか、そういう充実した人間関係や恵まれた環境に置かれていたからなんじゃないかと、ふと思うことがある。

    たいがいあとになってからそう気付くもので、何年か経って一緒に働いていた仲間と再会し、近況報告のついでに「そうそう、そんなことあったよねー」と、つらかった昔話ですら笑い話に変えてしまったりする。きっと建材3課の人間にとって、殿はそういう「思い出語り」で駆り出される人になるんだろうなあと、落合さんの涙のシーンを読いながらしんみりしてしまった。別に悲しい話ではないのに。

    11巻の最後で殿は本田に「一緒に働こう」と誘い、12巻はそのことで本田が揺れる。日芳でまだやりたいという思い。環境が変わる彼を支える意味でも、自分はロングランナーへ行ったほうがいいのだろうかという思い。人生の岐路に立たされて悩むのは本田も同じ。

    熟考して結論を出す本田、日芳を去っていく殿、送別会を開く建材3課&プロジェクト2課。ほかに劇的な大事件が起こることもなく、物語はしっとりとフィナーレを迎える。だがラストで打たれるのは「これで終わり」というピリオドではなく、「ここでちょっと区切らせてね」というカンマ。本田と殿の人生は、これからも続いていくのである。

    12巻を一気読み。
    とても面白かった、ありがとう!>谷崎さん&陸裕さん

    評価:★★★★☆(しみじみと感じ入ってしまった。半星は結城さんに)
    シリーズ評価:★★★★★(後半の展開が特に好きです)

    殿が日芳で働いていたら、いずれ本田との関係がバレてたかも。「お互い独身で何年も一緒に住んでるんだって、あのふたり!あっやしいったら!」。絶対いるぞ、そんな女子社員!

    めでたく終了した「しあわせにできる」。本編読んでいる間、個人的に気になってたのが殿のアシスタント・結城さんだった。あんな仕事の鬼のアシスタントなんて、ものすご~く大変だったはず。本編ではちょこちょこ名前が出てくる程度で「事務的、イマイチ協調性がない」だなんて書かれてたけど、本当にそうなの?彼女についてもっと知りたいと思ってたら、最後の番外編で大フィーチャー、お花男・各務くんと爆笑対決をしていた。結城さん、相手が悪かったねー☆

    ZERO STARS … 論外/問題外作
    ★ … お好きな人はどうぞ。
    ★★ … つまらない。
    ★★★ … 退屈しない。なかなか面白い。
    ★★★★ … とても面白い。佳作/秀作。エクセレント。
    ★★★★★ … 天晴れ。傑作。ブリリアント。

    「オススメ作品」は基本的に★★★☆以上。
    「絶対オススメしておきたい作品」には@RECOMMEND@マークがつきます。
    性格上の理由から、★評価は厳しくなりがちなので、★5つ作品はあまり出ないと思います。

    *2007年9月28日に書いた感想を大幅改稿

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    秋林 瑞佳

    Author:秋林 瑞佳
    「あきりん・みずか」と読みます。
    (BLCD感想はジョセフィーヌ秋太夫が担当)

    風来のネットサーファーにして、
    ハンパない映画ギーク。
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