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    樹生かなめ 『龍の烈火、Dr.の憂愁』 講談社 2008年 … 不条理の中の良心

    龍の烈火、Dr.の憂愁 (講談社X文庫―ホワイトハート)龍の烈火、Dr.の憂愁 (講談社X文庫―ホワイトハート)
    (2008/02/05)
    樹生 かなめ (挿絵:奈良 千春)

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    藤堂組との戦争が勃発。雪辱を果たそうと燃える祐を軍師に据えた眞鍋組は、さまざな圧力を藤堂組にかけ始めが、なにをしでかすかわからないと第三ビルに氷川を閉じ込めようとする。だが氷川が大人しくしているわけがなく――という、本格的な闘争に入っていく眞鍋組とそれを案じる氷川の姿が描かれた巻。

    できれば無血で勝利を収めたい眞鍋組、祐が立てた作戦は藤堂の自滅を狙った情報操作が基本。だがターゲットとなる藤堂には複雑な過去があるという裏事情を竿師・桐嶋が氷川に語り出したことによって、戦争はまた別の方向へと向かう。その藤堂の悲しい過去は「人は見かけによらない、本心は別にある」「信じていた人からの裏切り」という不条理エピソードによって判明していくのだが、どんなに傷つけられてボロボロになっても人生は続く、どんなにつらくても萎えた足で自ら立ち上がらねばならない、たしかに今後の自分に多大な影響は出るだろう、でもどんなに憎くてもその恨み節だけでは生きていけない――敵である藤堂もそんな道を歩んできた人間だった、ということもわかってくる。彼の身の上はある意味、清和や氷川と同じだったと云える。ただ藤堂の場合、小狡く小汚ないやり方でのし上ってきたので、清和や氷川のようにまわりには恵まれていない。とても悲しい現実だが、それでも藤堂を心配する友人はいて、桐嶋は藤堂の性根は腐りきっていなからなんとかしたいと考えている。その桐嶋の存在が藤堂の救いになれば――戦争反対という立場からだけでなく、優しい氷川ならそういう気持ちになるだろう。桐嶋を信じる氷川、今度はそれが「信じていた人からの裏切り」へのアンチテーゼになっていて、不条理の中でも良心は存在するんだと云っているように感じる。

    ところが話は眞鍋組vs.藤堂組だけで終わらない。氷川の前に高校の同級生・滝沢が現れ、思いがけず氷川は熱い告白を受けてしまう。告白に大きく動揺したのは、受けた当の氷川よりヤクザな自分に負い目を持つ清和だった――と、カタギの恋敵登場で清和くんまたもや19歳の素顔がチラリ。さてこちらの決着もどうなるか。

    桐嶋を信じるなんてとんでもないと非難する眞鍋組の面々を氷川がなんとか説得、祐の戦略はシナリオ変更、桐嶋の思いは果たして藤堂に届くのか――『龍の求愛、Dr.の奇襲』へ続く。

    評価:★★★★(「腹にダイナマイト」というフレーズ、懐かしいなあ)
    京介が氷川と桐嶋に案内した隠れ家の持ち主の名前聞いて、超ビックリした。さらにその人が恋人とそこに3ヶ月前まで住んでいたって…えー!?私も氷川と同じで京介の云っている人が最初理解できなくて、「…は?」と思ったもん。ホント人は見かけによらないとゆーかいつの間にそんなとゆーか、そりゃいたっておかしくない話なんだけど、普段を思えば「え?あの人が?」となってしまうとゆーか…。突然の「えー!?」という裏エピソード挿入も、またかなめさんらしいですね。

    ZERO STARS … 論外/問題外作
    ★ … お好きな人はどうぞ。
    ★★ … つまらない。
    ★★★ … 退屈しない。なかなか面白い。
    ★★★★ … とても面白い。佳作/秀作。エクセレント。
    ★★★★★ … 天晴れ。傑作。ブリリアント。

    「オススメ作品」は基本的に★★★☆以上。
    「絶対オススメしておきたい作品」には@RECOMMEND@マークがつきます。
    性格上の理由から、★評価は厳しくなりがちなので、★5つ作品はあまり出ないと思います。

    *2009年9月18日に書いた感想を大幅改稿しました
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    秋林 瑞佳

    Author:秋林 瑞佳
    「あきりん・みずか」と読みます。
    (BLCD感想はジョセフィーヌ秋太夫が担当)

    風来のネットサーファーにして、
    ハンパない映画ギーク。
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