悩める電脳仔羊 a cybersheep in trouble
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ウェルカム!新人さん 2009
- Posted at 2011.12.21
- l【ベスト】ウェルカム!新人さん
…というわけで、新人さん2009総括です。
毎月1〜2冊ほど新人作家の作品をコツコツ読んで参りましたが、コミックにそそられた作品が多かった昨年に対し(小椋ムク・ヨネダコウ・麻生ミツ晃・小石川あお…など、新人さん豊作の年だったから)、今年はノベルのほうが多かったです。といっても、「BL小説界に大注目新人が出現した!」とまでは感じなかったとゆーか、昨年の一穂ミチさんのような話題になった方はいらっしゃらずで、結果的に「2009年は新人さんよりベテランの年だったかな?」という印象を持ちました。そんな中で秋林が選んだ「2009年 期待の新星」は、以下のおふたり。
■【小説部門】期待の新星2009
世の腐系のみなさんの萌えはさまざまだけど、「大阪弁一人称、しかも主人公はヤンキー高校生」とは、これまた狭いところをついてきたなあ、ある意味ギャンブルといえるだろう勝負作をデビュー作にもってくるだなんてスゴイなあ…と、逆に深く感心させられてしまった鳥丸さんを「2009年の新星」に。
SHYとシャレードから出てくる新人さんは、他のレーベルに比べて個性や実力がある方が多いと私は思っております。その中でも、久しぶりに個性的な人が出てきたなあという感じ。正直云うと私め、ヤンキーにはまったく興味がありません。当へっぽこブログにレギュラーアクセスして下さる方なら、私が「個性」を評価しがちなタイプであるとご存知でいらっしゃるはず。なので、こういう面白いことをデビュー作でしてくる人にはやはりそそられます。実際に読んでみると、荒削りだなあとか、もうちょっとキャラを活かせられたらなあとか、気になるところは多々あるのですが、裏返せば「次回作ではどうなるかな?」と期待に変わる要素でもあるので、2010年に出る(と信じている)次回作に注目したいと思います。
■【コミック部門】期待の新星2009
BL系ではマニアの部類に入りそうな「エロf」で、メジャー系では「コーラス」でその著作が載っているという、実に興味深い活躍をされている河内遥さんを「2009年の新星」に。
表題作「へび苺の缶詰」だけがBL作品、ほかは非BL系、しかもマイナー誌に載ってそうな内容です。なんで表題作だけがBLかというと、ソフトBLな読み切りを集めた別冊コーラス「女人禁制」に掲載された作品だからで、「なんだ、コーラスに載っていたならBLじゃないじゃん」と云われそうですが、「へび苺〜」の惹句にはBLと書かれていたし、どのBL作品よりも私は面白いと感じました。「別冊コーラス」に掲載された他の作品は、「BLっぽいもの」もしくは「逃げが最後に入って友情にプラス程度でオワリ」な内容が多かったのに、この「へび苺〜」だけはBLとして成立する作品だと感じましたし、「こんな方法があったか」と感動もしました。読み続けなければわからないふたりの関係、静かに訪れるせつない恋の甘さと別れ、ほんのり香り付けされたエロティシズム、4歳児の第三者的視点――素晴らしいと思いました。読む人をかなり選ぶと思いますが、「エロf」に載っている河内作品よりできればこの路線のBLを私はもっと読みたいです。
↓これも好き(BLではないです)。
以上、「2009年の新人さん」でした♪
*2009年12月31日に書いたテキストを一部加筆修正
毎月1〜2冊ほど新人作家の作品をコツコツ読んで参りましたが、コミックにそそられた作品が多かった昨年に対し(小椋ムク・ヨネダコウ・麻生ミツ晃・小石川あお…など、新人さん豊作の年だったから)、今年はノベルのほうが多かったです。といっても、「BL小説界に大注目新人が出現した!」とまでは感じなかったとゆーか、昨年の一穂ミチさんのような話題になった方はいらっしゃらずで、結果的に「2009年は新人さんよりベテランの年だったかな?」という印象を持ちました。そんな中で秋林が選んだ「2009年 期待の新星」は、以下のおふたり。
■【小説部門】期待の新星2009
![]() | コイビト恋人変人 (SHYノベルズ) (2009/06/27) 鳥丸 チイコ 商品詳細を見る |
世の腐系のみなさんの萌えはさまざまだけど、「大阪弁一人称、しかも主人公はヤンキー高校生」とは、これまた狭いところをついてきたなあ、ある意味ギャンブルといえるだろう勝負作をデビュー作にもってくるだなんてスゴイなあ…と、逆に深く感心させられてしまった鳥丸さんを「2009年の新星」に。
SHYとシャレードから出てくる新人さんは、他のレーベルに比べて個性や実力がある方が多いと私は思っております。その中でも、久しぶりに個性的な人が出てきたなあという感じ。正直云うと私め、ヤンキーにはまったく興味がありません。当へっぽこブログにレギュラーアクセスして下さる方なら、私が「個性」を評価しがちなタイプであるとご存知でいらっしゃるはず。なので、こういう面白いことをデビュー作でしてくる人にはやはりそそられます。実際に読んでみると、荒削りだなあとか、もうちょっとキャラを活かせられたらなあとか、気になるところは多々あるのですが、裏返せば「次回作ではどうなるかな?」と期待に変わる要素でもあるので、2010年に出る(と信じている)次回作に注目したいと思います。
■【コミック部門】期待の新星2009
![]() | へび苺の缶詰 (Feelコミックス) (2009/06/08) 河内 遥 商品詳細を見る |
BL系ではマニアの部類に入りそうな「エロf」で、メジャー系では「コーラス」でその著作が載っているという、実に興味深い活躍をされている河内遥さんを「2009年の新星」に。
表題作「へび苺の缶詰」だけがBL作品、ほかは非BL系、しかもマイナー誌に載ってそうな内容です。なんで表題作だけがBLかというと、ソフトBLな読み切りを集めた別冊コーラス「女人禁制」に掲載された作品だからで、「なんだ、コーラスに載っていたならBLじゃないじゃん」と云われそうですが、「へび苺〜」の惹句にはBLと書かれていたし、どのBL作品よりも私は面白いと感じました。「別冊コーラス」に掲載された他の作品は、「BLっぽいもの」もしくは「逃げが最後に入って友情にプラス程度でオワリ」な内容が多かったのに、この「へび苺〜」だけはBLとして成立する作品だと感じましたし、「こんな方法があったか」と感動もしました。読み続けなければわからないふたりの関係、静かに訪れるせつない恋の甘さと別れ、ほんのり香り付けされたエロティシズム、4歳児の第三者的視点――素晴らしいと思いました。読む人をかなり選ぶと思いますが、「エロf」に載っている河内作品よりできればこの路線のBLを私はもっと読みたいです。
↓これも好き(BLではないです)。
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以上、「2009年の新人さん」でした♪
*2009年12月31日に書いたテキストを一部加筆修正
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