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    海野幸 『愛のカレー』 二見書房 2009年 … この人のために

    愛のカレー (二見シャレード文庫 う 3-4)愛のカレー (二見シャレード文庫 う 3-4)
    (2009/06/23)
    海野 幸 (挿絵:上田 規代)

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    夕飯のカレーを作る大学院生の啓太のもとに突然、得体の知れない男が倒れ込んできた。十人前のカレーを平らげてもなお腹を鳴らす彼は、大手弁当会社社長の須藤遼一。食べても食べても満腹にならない奇病の須藤は、その後も行き倒れ寸前で食料を所望しに訪れる。空腹時は理性を忘れた食欲魔人のくせに、時折みせる須藤の大人の色気に翻弄され、いつしか惹かれ始める啓太だったが―須藤さんが来てくれるのは、食事のためだけ?それとも…?しかし啓太の想いをよそに、ある日を境に須藤はパッタリ来なくなってしまい…。


    ずーっと気になっていたタイトルだったが、あらすじを読んで「キワモノ系?」と思い、手が出しづらくなって1ヶ月が経過。7月の最終日になって「えーい!ままよ!」とギャンブル気分で購入。海野作品は初読み。

    大家族で育ったゆえに、大量の料理を手際よく作ることができる啓太。奇病は持っていても、大手企業の社長で食べ物に困ることなどない、それどころか恵まれた立場の須藤。なにゆえ須藤は啓太の料理を求めるのか?啓太の料理になにか秘密があるのか?――これだけ「…ハテ?」とさせる設定であれば、たとえ自分好みのキャラとラブが描かれていたとしても、納得のいく理由が用意されていなければ「なーんだ」と読了後にガッカリする可能性がある。なので、かなり心配しながら読み出したのだが、啓太の田舎育ちで優しくスレてない青年っぷりと須藤の背景と過去にホロリとさせられ、心配が毒とともに一気に抜けた。トボけた味わいのある文章とテンポがこのキワモノ風な設定のストーリーと不思議に調和し、ハートウォーミングな気持ちにさせられた。

    ただとてもいい話だっただけに、最初のラブシーンがなんだか性急に感じてしまい、須藤が最初からそれを目的に啓太の部屋を訪れたような印象を受けてしまった。もう少しエピソードを重ねてからでも良かったような気がする。どうやら表題作は、「シャレード」本誌に読みきり掲載された作品ようで――ナルホド、それなら規定ページ数内で確実にラブシーンを入れて仕上げなければならないな、性急に感じても仕方がないか…と思い直した。あるいは、「社長(32歳)×大学院生(23歳)」という年の差があまりヒットしないという個人的な事情から、私がピンと来なかっただけなのかもしれない。

    啓太と須藤の話のほか、スピンオフという形で啓太の先輩・秋山と須藤の秘書・忍の話も載っている。「だれかのために」という気持ちで料理を作るのが当たり前、さほど気にしていなかった啓太と、それを求めていた須藤。その気持ちを忘れてしまっていた忍と、思い出させた秋山。対照的な話ではあるが、どちらも最高の食材は愛なんだと語られていたと思う。

    評価:★★★★(カレー食べたい。ものすごーく食べたい。だれか作ってー!)
    忍と秋山の話のほうが好きかな。秋山は観察力がマジあるね。面白いキャラクターだったなあ。

    この作品を読んで、海野幸さんに俄然興味が沸いちゃった。いい人見つけた〜。私、こういうちょっとトボけた笑いと独特の行間を感じさせる文章がもう大好き!…他の作品を読んでみたい…シャレードでデビューされた方かしら?

    最後に絵師の上田 規代さんについて。とても作品に合っていて良かった。絵の系統的には、たぶん陸裕さん系の方だと思うが、嫌味がなくてあったかい。挿絵の構図も良くて感動した。ファンになってしまったー。

    ZERO STARS … 論外/問題外作
    ★ … お好きな人はどうぞ。
    ★★ … つまらない。
    ★★★ … 退屈しない。なかなか面白い。
    ★★★★ … とても面白い。佳作/秀作。エクセレント。
    ★★★★★ … 天晴れ。傑作。ブリリアント。

    「オススメ作品」は基本的に★★★☆以上。
    「絶対オススメしておきたい作品」には@RECOMMEND@マークがつきます。
    性格上の理由から、★評価は厳しくなりがちなので、★5つ作品はあまり出ないと思います。


    *2009年8月6日に書いた感想を加筆修正
    この作品以降、海野作品は一部を除いて全部読んでいます。

    どこかトボけてる感じ、大好きだー☆
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    秋林 瑞佳

    Author:秋林 瑞佳
    「あきりん・みずか」と読みます。
    (BLCD感想はジョセフィーヌ秋太夫が担当)

    風来のネットサーファーにして、
    ハンパない映画ギーク。
    そしてなにかと悩める電脳仔羊。

    気の向くまま、
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