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    高階佑/英田サキ 『DEADLOCK 1』 徳間書店 2012年 … 誠実真摯なコミカライズ

    DEADLOCK 1(キャラコミックス)DEADLOCK 1(キャラコミックス)
    (2012/10/25)
    英田 サキ、高階 佑 他

    商品詳細を見る

    英田サキ原作『DEADLOCK』シリーズのコミカライズ。作画担当は小説の挿絵を手掛けた高階佑。

    内容は変わることがないと思われるので、ストーリーに対する感想は原作バージョンとほぼ同じ
    → 参考までにこちら

    原作を読んだ当時、「これほど繊細な描線と端正な絵を描かれる絵師さんが、なんでこんな『なんちゃってハリウッド映画』のような作品に絵付けされたんだろう?」と首を捻ったものだが、高階さんが人気絵師として活躍している今となっては、その理由がよく理解できる。

    高階さんは端正な絵をお描きになるにも関わらず、BL絵師界では大変なミリタリー番長である。銃火器類――例えば銃のバレル部分の溝まで緻密に描いてくるし、ショルダーホルスターですら質感にあふれている。そしてもし「左利き用の銃」と原作に書かれてあれば、ロックが左に付いている銃を完璧にお描きになるだろう。また中原一也さんの作品(『ワケアリ』)を絵付けするにあたって、「腕毛描いてもいいですか?」と質問されたという、キャラの見た目に騙されてはいけない「漢」な側面がある。ハズせない要素はハズさない、それどころか誠実に説得力のある描写をするので、リーマンものよりは非日常的な世界、あるいはびっくりトンチキだったりする作品に、その絵柄・作風がピッタリくるのである。

    そんな高階さんが、出世作となった『DEADLOCK』をコミカライズするという――当たり前だがコミックなのでコマ割りはあるし、場面だけでなくストーリーを描かねばらない。1枚に描き切るイラストとはまったく違う。お手並み拝見、という気持ちで第1回目を雑誌掲載時に読んだらば…ピンとくるものがなかった。悪くないけど良くもない…こんなもん?アベレージ?という印象で、とりあえず単行本待ってみようか…で終わった。

    そして第1巻発売――通して読んでみたら。

    構成がとてもしっかりしている。原作と同じようにサクサク進むし、コマ割りにムリがなく、構図がとても映画的、そしてキャラがよく動く。つなぎが上手いので自然に次回へと続き、読み手の期待も高まっていく。白っぽい背景は好みが分かれるだろうが、ただ白いのではなく、省略と処理の仕方にセンスがあり、その白さが世界観を醸し出していると思った。そして危惧していた「バストアップばかりだったらどうしよう?」という最悪なコミカライズは避けられており――これは嬉しい、やはりコミックは1冊読んでみないとわからない。

    キャラの作画に関しては、原作に比べると大人っぽくて色っぽく、やっと設定年齢に追いついたかなという感じ。原作のユウトは元麻薬捜査官に見えなかったし、言動や行動が幼く、そのせいか全体まで甘っちょろい印象が付いてまわってハードさが足りなかったのに対し、高階版『DEADLOCK』のほうが男らしく(でもハードすぎない)、なにより舞台は海外であるという説得力を感じた。一番いいのは、英田さんのどこか垢抜けない野暮ったさを補った…どころか垢抜けさせた――つまり高階さんが洗練さを作品に与えたこと。なんて素晴らしい。

    原作越えを期待できるコミカライズ作品――高階さんならきっとできる!

    評価:★★★★★(ぶっちゃけ私は原作より好きですね)
    絵師デビューの頃から高階さんを追いかけてきて思うのは――高階さんって、ものすっごい勉強される方だなということ。構図だとか描線だとか表情だとか…「どうしたら映えるのか」を常に考えて仕事されてきたのだろうなあってのが、作品を見ればよくわかる。最初の頃は描線が印刷に映えず弱々しい感じ、表紙の構図も受攻ふたり並んでるだけだった。それが今や…見てよ、本作の表紙!ふたり並んでいるだけなら原作も同じなんだけど…なにが違うって奥行き!構図だけじゃないよ、キャラにも奥行きがあるの!…誠実で真摯な姿勢で成長してきた作家が人気を博し、成功していくのはとってもとっても嬉しい。高階さん、これからも応援していきます!

    ZERO STARS … 論外/問題外作
    ★ … お好きな人はどうぞ。
    ★★ … つまらない。
    ★★★ … 退屈しない。なかなか面白い。
    ★★★★ … とても面白い。佳作/秀作。エクセレント。
    ★★★★★ … 天晴れ。傑作。ブリリアント。

    「オススメ作品」は基本的に★★★☆以上。
    「絶対オススメしておきたい作品」には@RECOMMEND@マークがつきます。
    性格上の理由から、★評価は厳しくなりがちなので、★5つ作品はあまり出ないと思います。

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    プロフィール

    秋林 瑞佳

    Author:秋林 瑞佳
    「あきりん・みずか」と読みます。
    (BLCD感想はジョセフィーヌ秋太夫が担当)

    風来のネットサーファーにして、
    ハンパない映画ギーク。
    そしてなにかと悩める電脳仔羊。

    気の向くまま、
    ネット場末で人知れず更新中の、
    BL感想&レビューブログです。

    >>ネタバレ上等<<
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