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    BL小説MYベスト10作品 2011

    …とゆーわけで、「BL小説MYベスト10作品 2011」です。

    2011年に発行・販売された(復刊は対象外)BL小説の中で、「これ、大ツボ!面白かったなあ〜♪」と思った作品を挙げてみようという、いわゆる「私のベスト10」企画モノです。

    昨年何作品読んだか、まったくカウントしてない…とゆーか、基本的にするタイプの人間ではナイため、その数は把握しきれてません。手に取ったタイトルは大変少ないと思います。でも数を把握しきれてない、少なかったぶん、面白かったと思える作品が浮かび上がってくるもので、私はそれで充分満足しております(…と、コミック部門発表のときと同じ前書きを、いちおう書いてみる)。

    では、いってみましょー!

    ■1位
    アクアリウムの中の恋 (ビーボーイノベルズ)アクアリウムの中の恋 (ビーボーイノベルズ)
    (2011/05)
    吉田 ナツ

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    2011年の個人的収穫が吉田ナツさんだったので、これを1位に。この作品を読んだことのある方の中でも「いい作品だけど、ベスト1だと評価するほどじゃない」とおっしゃる方は多いんじゃないかと思います。正直いえば、私自身もこの作品より出来が良かったり面白かったりする作品は他にあると感じています。ただその…足りないものが多くても、私の心は完全に奪われてしまったのです。アクアリウムを眺めるふたりに介在する意識と身体の不均衡さの描写がとにかく素晴らしく、読み終えた後、ゆっくりと静かに感動が訪れてきます。意識や身体が子どもから大人へ変わっていく時期は誰にでもありますが、その過程は人生において劇的でファンファーレが鳴り響くような華やかさがあったでしょうか?…必ずしもそうではない、いつの間にか階段を上っていて「あ、これかも?」と気付く――そんな感じだったように思えます。ある程度上ってしまった自分だからこそ、下のほうでバランス崩しているふたりが愛しく感じたのかもしれません。また時間は淡々と流れていくのに、描かれる心情は内なる情熱を孕んでいて実にドラマティック、ラブシーンは品のあるエロティシズムに溢れていました。あくまでも「エロティシズム」であり、「エロい」「いやらしい」という言葉は使いたくありません。

    以上の私の見解を踏まえて「好みかも?」と興味を持ち、あらすじを読んで「これは地雷ではないな」と確認された方は、ぜひご一読ください。とても静かな作品なので、そういう方にのみオススメできます(感想は→こちら)。

    ■2位
    交渉人は愛される (SHYノベルス)交渉人は愛される (SHYノベルス)
    (2011/07/29)
    榎田 尤利

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    「出来が良かったり面白かったりする作品」の筆頭がこれ…ってか、同業者が読んだら「エダさん上手すぎてヘコむ」と云いそうです。ちなみに私は「洗練されすぎにもホドがある!」と云いたくなります(だから2位)。

    なんでも論破できそう解決できそうな芽吹なのに、いいヤツすぎてドタバタやってるというか…もしかしたらキヨのほうが有能かもしれないけれど、下町人情べらんめえ(でもヘタレ気味)男でなかったら完全無欠のエリート弁護士やってるだろうし、そんな芽吹だからこそこのシリーズが面白いわけであって、主人公を「交渉人」に据えた理由がよくわかるなあと思いました。芽吹みたいな性格だと疲れるだろうなー、だから相手が兵頭でちょうどいいや、とも。

    ピリオドはいったん打たれましたが、「帰ってきた交渉人」ベタな続編を待ってます☆

    ■3位
    薔薇の守護 (SHYノベルス278)薔薇の守護 (SHYノベルス278)
    (2011/12/24)
    夜光 花

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    薔薇の大風呂敷を広げて5冊目…竹内まりや状態が続くも、さて?

    いいペースで発売しているし、ストーリーに緩急はあるし、キャラの描き分けは最高だし、敵愾心メラメラな三角関係になりながら三人ご一緒で~という夜光作品らしさもしっかりある。いい感じ。あと問題の挿絵は…今の奈良画伯の絵ならこのシリーズが最も映えるでしょうから、もはや見守るだけです。

    ■4位
    深呼吸 (ビーボーイノベルズ)深呼吸 (ビーボーイノベルズ)
    (2011/11)
    木原 音瀬

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    どんだけ痛いかと身構えて読み出したのに「俺流で生きてきた男が初めて恋に落ち、その気持ちを悟る」までを描いた、よくある設定によくある普遍的な内容の作品でした。ただ終わり方や主人公に恥ずかしい思いをさせるあたりがなんとも意地悪で。「ああ、コノハーラだなあ(わはは♪)」。読み手は誰もが主人公が恋をしているとわかってるだろうけど主人公にとってはそうでもなく、ようやっと自覚したら…というその瞬間が最大の読みどころかなと思います。恋をしているときは相手によりよく見せようと努力しますが、そのほとんどが失敗、後悔したり恥ずかしくなったりするものです。木原作品はその描写が秀逸で、一緒になってうんうんと共感したり、ついプっと笑ってしまったり、なんだコイツ?とムっとしたり…どの作品も読ませるなあと感じ入ります。

    話に普遍性を強く感じたのは、あじみねさんという絵師効果もあると思います。適度に落ちついていてリアル、言葉は悪いけど新しさやイマドキさがない――その可もなく不可もなく具合(ホメてます)が、内容とマッチしていてさらに和らいだ感じになったのではないでしょうか?

    ■5位
    シュガーギルド (ディアプラス文庫)シュガーギルド (ディアプラス文庫)
    (2011/10/08)
    一穂 ミチ

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    このお話のキャラクターが一穂作品の中でもっとも好きです。一穂さん、いっそのことホリーノベルスあたりの読者層を意識して、こういう感じの作品を書いたらどうでしょう?…もうそろそろ新しい読者を求めて欲しい、デビューから見守ってきた一読者として真剣に願っています(感想は→こちら)。

    ■6位
    造花の解体 (Holly NOVELS)造花の解体 (Holly NOVELS)
    (2011/09/17)
    西条 公威

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    今の私が『孕み猫』読んでもアウト!なのは間違いないでしょうし、いまだトラウマを抱えてたりしますが、そうきたか、だったら参ったなあ…ということで6位。BL界における「アングラ」という言葉は西条さんのためにあるというか、もう代名詞的存在かつ伝説の人なので、よく陽の当たる世界に帰ってきたなあ…あれからもう10年くらい経つのかと、遠い目にもなってしまいました。三島由紀夫の本名(公威)をPNに持つアングラ作家の新刊がホリーから出るか、そうだよね、このレーベルくらいしかないでしょうよ…。

    表題作はスペル・イー・エスシリーズ。アングラ写真家の話で、彼のまわりにさまざまな人物たちが現れます。すさまじい形の愛をさらっと見せつけていくので、読んでいると「彼らは狂ってる!」と思うのですが、その愛は同時にとても純なものといえ、どこか羨ましかったりします。それをエスはなんら変わらず受け止め、平常心で見つめている――「西条作品と読むと心が浄化される」と一部の人に云われる所以はそこにあると思います。

    表題作を読んでも古さはありません。作品に時間や時代という概念が感じられないからです。時を止めたようにずっとこのままの世界だろなあ、それで正解なんだよね、という感じ。そして漂う不思議な無国籍感。海外SF小説を読む方なら、どちらもご理解頂けるかと。短編「愛されたい。ただ、愛されたい」は、愛を求めて心が張り裂けそうになる、そんな叫びが聞こえてきます。単色ではなくグラデーションでいたい、その気持ち――私も年齢を重ねてきた身なのでよくわかります。あの頃と一緒ではない今の自分、そんな簡単に「なになに色」と云えるような色じゃないですよ、たしかにその通り。

    私はファンではないし、次回作を読むかどうかはわからないけれど…こういう作品を書いてくる真の意味でのアングラ作家を否定したくありません。待ってた人だって確実に存在すると思います。ただし、興味本位で読むならそのグロさとエグさだけで痛恨のトラウマを食らうかもしれません、と脅しておきます。グロの向こう側には清冽な愛があると感じられる人向けです。

    ■7~10位
    該当なし。


    ■総括&「2011年のコレ!」
    2011年はそうですね…あんまり読みたいと思う作品がなく、手に取った数も比例して減りました。なので上記6冊以外で「これは!」と思える作品がなく、10位まで書けませんでした。

    個人的に低調だった2011年でしたが、ホットだったのは凪良ゆうさん。
    大ブレイクの年だったのではないでしょうか?

    なので「コレ!」は――
    積木の恋 (プラチナ文庫)積木の恋 (プラチナ文庫)
    (2011/10/11)
    凪良 ゆう

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    私は…作品を深く語れないのです(いちおう読んでいます)、すみません。

    2012年はどの作家がブレイクするでしょうか?…楽しみにしたいと思います。

    ――以上、「BL小説MYベスト10作品 2011」でした♪
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    BLコミックMYベスト10作品 2011

    …とゆーわけで、「BLコミックMYベスト10作品 2011」です。

    2011年に発行・販売された(復刊は対象外)BLコミック単行本の中で、「これ、大ツボ!面白かったなあ〜♪」と思った作品を挙げてみようという、いわゆる「私のベスト10」企画モノです。

    昨年何作品読んだか、まったくカウントしてない…とゆーか、基本的にするタイプの人間ではナイため、その数は把握しきれてません。もともとあまりコミックを読むタイプでないので、手に取ったタイトルは大変少ないと思います。でも数を把握しきれてない、少なかったぶん、面白かったと思える作品が浮かび上がってくるもので、私はそれで充分満足しております。

    では、いってみましょー!

    ■1位
    憂鬱な朝 3 (キャラコミックス)憂鬱な朝 3 (キャラコミックス)
    (2011/05/25)
    日高 ショーコ

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    花は咲くか (3) (バーズコミックス ルチルコレクション)花は咲くか (3) (バーズコミックス ルチルコレクション)
    (2011/12/24)
    日高 ショーコ

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    同作家の作品ランクインは1作まで…と決めていたのに、昨年はどうしてもどうしても選べなかったです。どちらも登場人物たちの心情を丁寧に描きながらゆっくり話が進行するという感じでしたが、3巻目にしてとうとう大きく動き出し、『鬱朝』のほうは押し寄せてくる波どばーん!なドラマティックさ、『花咲』はゆっくりふわ~っとほころんでいくつぼみを見つめるような繊細さがあり、まったく違うカラーなのにともに心揺さぶられる内容になっていました。「どちらの出来が上?」と訊かれても困ります。あえてつけるこのベスト順位は、出来ではなくて好みが基準になりますから。そういうわけで同位です。

    日高さんの素晴らしさは、登場人物それぞれにそれぞれの感情や思惑があり、それらがすべて平等に描かれているところにあると思っています。私はそういう描き方が大好きです(その話はここでも書きました→こちら)。

    自分がBLに求めているものがなにか、日高さんの作品を読んでなんとなくわかってきたような気がします。私にとって、BLを読んでいて心地よいもしくは心揺さぶられてどうしようもないという感情は、用意されている(もしくは提供されている)萌えを見つけて喜ぶことではないようです。いつの間にか自分の意識に入ってくる自然なものであって、見つけたり拾ったりするものではなく、また仮に用意されていたとしても解釈するのに想像力を要するものであって欲しい――そういう段階に今現在の私は乗っかっているでしょう。BLを読み始めた頃とはずいぶん変わったというか…思えば遠くに来たもんですね。

    しっかし…『鬱朝』はとんでもない引きでした。ドラマCDのオマケCDで桂木役・平川さんと暁人役・羽多野さんが「ここで終わるか!?」「4巻早く!!」と話していたことが印象深かったです。完全同意。きぃぃぃぃ!

    ■3位
    レオパード白書 (3) (ディアプラス・コミックス)レオパード白書 (3) (ディアプラス・コミックス)
    (2011/04/30)
    扇 ゆずは

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    こういうメインストリームど真ん中の作品を2位に選ぶなんてメズラシー!
    なにがあったんですか、秋林さん?…いやその…やっぱり16年ぶりだったからですかね?…いや、それもありますが、やっぱり極悪と思われた年下男の純情にホロリときてしまったからでしょうか。あんなの反則ですよ、反則!(わはははー☆ 感想は→こちら

    ■4位
    世界は光に満ちている (バンブーコミックス 麗人セレクション)世界は光に満ちている (バンブーコミックス 麗人セレクション)
    (2011/02/26)
    深井 結己

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    短編集。「麗人系作家は麗人で輝く」と語っていた生き別れのいもりんに激しく同意。深井さんはもともと上手い方ではあるんですが、花音より麗人、長編より短編のほうが光ると思います。ごくフツーの設定や甘いだけの作品では没個性になるタイプ。この短編集は時代物が多いですが、どの作品もよく練られた話になっていて読み応えがありました。特に表題作が好きです(既読のみなさんから「やっぱりー!」云われそう)。

    ■5位
    運がいいとか悪いとか (Dariaコミックス)運がいいとか悪いとか (Dariaコミックス)
    (2011/06/22)
    館野とお子

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    1位の日高さんと同様の理由になります。あとは…そうだなあ、舘野さんにはもっとリーマンものを描いてほしいですね!(感想は→こちら

    ■6位
    奥津城村の愉快葬 (ミリオンコミックス  Hertz Series 107)奥津城村の愉快葬 (ミリオンコミックス Hertz Series 107)
    (2011/09/01)
    池 玲文

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    ハードでない池さんが好きなので。大洋図書レーベルのなにがいいって、エロ描写だったり話だったりがニガテな作家でも、たいがい私にはウケる内容になっているところです。ふだん避ける作家でも「大洋図書から出てるならダイジョブそう」って思えるのです。ただこの作品でちょっともったいなかったのは、表題作で1冊読みたかったのに2本+おまけで終わってしまったこと。むー(感想は→こちら)。

    ■7位
    悪人を泣かせる方法 (ディアプラス・コミックス)悪人を泣かせる方法 (ディアプラス・コミックス)
    (2011/11/25)
    雨隠 ギド

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    性格悪くてお金が大好きな受、そんな受が大好きで60億(!)稼いだ年下ワンコ攻くんの話。『恋まで百輪』のスピンオフ(私は『悪人』のほうが好き)。嬉しくなるほど性格が悪い受だけど、実は不器用なだけ。攻は60億(!)をエサに受をどう落としていくのか――という展開なんだけども、話のテンポよくそして最終的にホロリとさせられました。ただ受が妻帯者というところで好みは分かれそう。「感じ悪い受だから遊佐さんしかいないじゃーん、そして攻は年下ワンコのスーパーエース羽多野さんね☆」と脳内変換しながら読んでいたら、本当にそのまんまのキャストでドラマCD化になりました…ひーえー!

    悪人を泣かせる方法悪人を泣かせる方法
    (2012/03/26)
    遊佐浩二、羽多野渉 他

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    ■8位
    キャッスルマンゴー 1 (MARBLE COMICS)キャッスルマンゴー 1 (MARBLE COMICS)
    (2011/04/20)
    小椋 ムク、木原 音瀬 他

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    コノハーラさんの毒がムクさんでちょうどよく中和されているのではないでしょうか?
    これはこれでいい、という感じ。感想は以前に「ロテンシス」のBLダービーで書きましたが、消しちゃったので以下に再アップ。

    4月の1着。『薔薇の陰謀』とどっちにしようか悩んだ末、コラボがけっこう成功していたので、こっちを1着に。半馬身くらいの差かな。もともと小説として発表された作品より、コミックとして発表することが前提となっている作品のほうが、コミカライズにはいいのかも。ムクさんはオリジナルだとちょっと弱いので、コノハーラさんの力があったほうがいい。別の云い方をするなら、「コノハーラさんの重く痛い地文を、ムクさんの絵と描写が軽くして和らげた」。なのでこのコラボで得しているのはムクさんのほうだと思う。内容としてはフツーかな?だけど、今回はその「フツー」が貴重に思えた。間口の広いフツーだから。ただコノハーラ作品として読むなら、はたしてそれでいいのかどうかはギモン。

    つまりムクさんのファンとして読むと「とても面白い」、コノハーラさんのファンだと「毒物足りないorフツー」、どっちもそこそこファンには「けっこう面白いじゃん?」かなと思うので、フツー以上の面白さがある「買ってヨシ」の、結果的に成功しているといえる1冊なんじゃないかと。

    あの日高さんに「くたびれ50オヤジ&ゴミ溜め屋敷」を、下村さんに「サングラスに裸エプロン男」を描かせたとき「コノハーラ、すっげー!」と思ったけど、ほんわかキュートなムクさんにAV画の数々を描かせた今回も「すっげー!」ですね。


    ■9位
    グッドモーニング (ミリオンコミックス  Hertz Series 102)グッドモーニング (ミリオンコミックス Hertz Series 102)
    (2011/07/01)
    夏水 りつ

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    表題作の攻の無神経ぶりは好みが分かれそう…でもこんなヤツ、けっこういるような?(…と思っている私の感想は→こちら

    ■10位
    メリーチェッカ(キャラコミックス)メリーチェッカ(キャラコミックス)
    (2011/01/25)
    鈴木 ツタ

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    本屋さんでツタさんの新刊を一生懸命探しているのに見つからない!
    どこにもない!なんでだ!?大ピンチ!!

    ×『チェリーメッカ』→ ○『メリーチェッカ』

    …そりゃ見つかりませんって。

    ■総括&「2011年のコレ!」
    2011年はそうですねー、東京都の青少年ナントカ条例の騒動にでBL界もゆっさゆっさ揺れたなあという年でした(今も揺れてますが)。私は表立って「断固反対」あるいは「賛成支持」という話はしませんでした。なぜって、条例うんぬんの前にここ10年ほど「そもそもレイティングがあやふや。それをなんとかどうにかしてくれないかしら?」という考えを持ち続けていたからです。これがいい加減だから、ナントカ条例はもちろん、「不健全」だの「有害図書」だの指定が後から発表されるわけで――いったいなんなのよ?ってなフクザツな思いでいたのです。この件に関しては、場所を移して後日語りたいと思っています(「ロテンシス」を予定)。

    えーっとそれから…ランクインはしませんでしたが、面白かった作品を挙げておきます。木下けい子さん『今宵おまえと 二章』、黒娜さかきさん『青春ソバット4』、山田ユギさん『一生続けられない仕事2』 、国枝彩香さん『春に孵る』、『ダメBL』、湖水きよさん『カラダめあてで悪いか』、大和名瀬さん『ちんつぶ4』あたりかな?…今思い出せるのはこれくらいで、まだあるかもしれません。

    あとですね…今回ワーストらしき発表もしたいと思います。いやもうムカついてムカついて!

    なので興味のある方だけ、以下どうぞお進みください。

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    復刊 2011

    昔の作品が出版社・内容など多少の変更をしながら復刊されるようになって久しくなったかも?(中にはここ1~2年、リリースされた作品が全部復刊という作家もいたくらいだし)…というわけで、2011年分からベスト作品に「復刊」カテゴリを入れたいと思います。

    では、いってみましょー!

    いたいけざかり (Feelコミックス オンブルー)いたいけざかり (Feelコミックス オンブルー)
    (2011/12/10)
    かわかみじゅんこ

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    「生涯一人の人だったのかもねえ」同性に恋してしまった──同僚や、クラスメイト、親友の弟、そして幼馴染み。彼らの恋を、かわかみじゅんこが鮮烈に描く青春ボーイズラブ作品集。「俺がつらくさしてんじゃねーか」親友の弟・シゲに言い寄られている幹本(みきもと)。幼い頃から一緒に過ごしてきたシゲの“あからさまな好意”に「なぜ自分なのか」と戸惑いを隠せない幹本は──。表題作のほか、男の恋人をなくした同僚の結婚や、「好き」と言えないセフレ関係、乙女系陸上部のエースが先輩に捧げる恋心──などの7篇に加え、新作ショートを描きおろし。


    数年前からかわかみさんの作品が復刊していたのは知っていたのですが、昨年、一番好きだった『いたいけざかり』が復刊されてとても嬉しかったです。もうムリだと思ってたよー。

    なんていうのかなあ…あんまりBLっぽくない絵柄だし、話も萌えより心理描写だったりキャラの目線と視点の面白さだったりが読みどころな作風をお持ちだったので、メインストリーム作品を描く作家ではありませんでした。でも私は「そーよねえ…」と各キャラの心情についつい深く頷きながら、読んでいました。

    かわかみさんがBLを描かれていた頃は、今ほどレーベルの特色が細分化されていなかったので、その著作はBLカテゴリの中で棲みにくそうでした。今はそんな作風を持つ作家は珍しくないし、この本がon BLUEから出て「うわ~ピッタリ!」なグリップ感があることを思えば――本当、いい時代になったもんです。

    本作は、すごく面白い!萌える!と大感激する作品ではありません。メインストリームでないならサブカルスノッブなのか?と訊かれれば、否と答えます。え?どゆこと?…そうですね、館野とお子さんや依田沙江美さんがお好きな方、ゆっくりとキャラ心情を想像しながらBLを読みたい方にはオススメの、素敵な作品集だと私は思っています――そんな感じでどうでしょう?

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    BLCD MYベスト 2011

    寒中お見舞い申し上げます。
    BLCD聴きになって早3年のジョセフィーヌ秋太夫です。
    今年もよろしくお願い致します☆

    とゆーわけで、BLCDベスト作品、いってみましょー!

    ■ベスト1
    地下鉄の犬 ドラマCD地下鉄の犬 ドラマCD
    (2011/06/15)
    イメージ・アルバム

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    これが一番良かったな…ってか、まさかまさかまさかこのアタシが草間さんの作品を1位にするなんて!
    もももももももしかして…まだ夢の中なのかしら?(なにげに失礼な発言)

    (ドラマCD「地下鉄の犬」感想は→こちら

    今まで出た草間作品のドラマCDの中で一番面白かったです。
    独特な草間ワールドがちゃんと音で表現されていて、それをこんな私でも理解できたことが――とにかく嬉しくて。あの雰囲気を壊さずにドラマ化に成功したスタッフ、演者の力量に感動しました。

    千葉さんと羽多野さんの演技に癒されたーーー!
    なんて柔らかいのーーー!

    あとこれ個人的な意見…ものすっごいエロかったです…。なんつーか、エロだけならテクニカル面でもっと「すっげー!」な作品はあるんですけど、この作品は妙に千葉さんがリアル。聴いていて「…え?」と何度もうろたえました。羽多野さんは羽多野さんで、なんて気持ち良さそうな…って、あわわわわ!

    ちなみに、マイベストBLコミック2010にランクインしたのは『地下鉄の犬』ではなく『真昼の恋』。
    その『真昼の恋』もドラマCD化されましたが、『地下鉄の犬』のほうがキャストがハマっていて草間ワールド感もよく出ていました。つまり――原作『真昼』>『犬』、CD『犬』>『真昼』。CD化されると、意外なケミストリーって生まれるものなんですね。

    とゆーわけで、2011年のベスト作品として選出いたしました。

    その他のタイトルについて、以下に少し。

    ルボー・サウンドコレクション ドラマCD憂鬱な朝2ルボー・サウンドコレクション ドラマCD憂鬱な朝2
    (2011/09/22)
    ドラマCD

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    『憂鬱な朝2』――登場キャラの多い作品の宿命なのかもしれませんが、同級生だとか使用人だとか…そういった端役を演じる声優と主要キャラを演じる声優との実力の差が「1」より大きくて、ところどころガッカリさせられることがありました。また原作を読んでいないと、桂木と暁人がどういう行為をしているかわからないんじゃないかな?という箇所もありました。ただ、前者はともかく後者は…耳から入ってくる情報をもとに自分の想像力をフルに発揮すれば対応できる、それもまたオーディオドラマとしての醍醐味なんじゃないかと思いました。感覚と感性を磨けるかも?

    平川さんと羽多野さんに対しては、私、どこまでも頭が下がります。ラスト近くに体を重ねる場面は…「どーしてそこまでわかるの?」というくらいの名演でした。

    印象に残ったのは、この2枚かな~?

    あ、忘れてた、これも。
    ドラマCD 部活の後輩に迫られていますドラマCD 部活の後輩に迫られています
    (2011/12/21)
    イメージ・アルバム、鈴木達央 他

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    先輩→鈴木達さん 後輩→羽多野さん

    聴きたい作品=羽多野さん出演

    …になってしまった2011年だったなあ…。

    ■総括
    2011年は発売タイトルがさらに減ったよなあという印象を受けた年でした。母数が減っても魅力的なタイトルがあれば買います。ですが、2011年は個人的にそそられる内容の作品があまりなく…気分的に惨敗。なんなの、いったい?というくらい。

    1.贔屓の声優さんはいるけど、その人目当てだけで購入しない
    2.原作を重視したい(未読だったらあらすじや作家次第)

    …だから減ったのでしょう。好みの作品をCD化してくれてたサイバーフェイズは倒産しちゃったし、そこから出てた交渉人シリーズの続編はどこも制作してくれないし、自分好みの原作はほとんどCD化しない、しても出来がイマイチだった…とゆーわけで、新譜購買意欲が減少。今年は浮上できるといいなあ…。

    ■most attractive voice actor 2011
    2011年もっとも魅力的だったBLCDマイベスト声優は…鈴木達央さんに。

    EQUAL―鈴木達央写真集EQUAL―鈴木達央写真集
    (2008/02)
    鈴木 達央、ハービー・山口 他

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    なんだかんだでいろいろ聴いた中、目立っていたのは森川さん・野島弟野島兄さん・前野さん・日野さん・鈴木達さん・羽多野さんで、そのうちのどなたかが2011年のベストになるだろうなあとボンヤリ思っていたのですが、最後の最後に出た「部活の後輩に迫られています」で、鈴木達さんに決定とあいなりました。怒涛のセリフ攻撃に参りました、座布団何枚差し上げればいいのかしら?

    今年も期待しているので、頑張って下さーい!
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    BL小説挿絵グランプリ 2011

    …とゆーわけで、「BL小説挿絵グランプリ 2011」です。

    2011年版も純粋に「素晴らしい仕事をされたなあ」と、その仕事ぶりに感動した絵師を挙げてみようと思います。「いろんな作家の作品に麗しくまた世界観を壊すことなく絵付けし、多くの読者を楽しませてくれた」ことを最大評価したいので、「このシリーズにしか絵付けしていない」というほぼ専属絵師(番絵師)は外します。

    ■陸裕千景子さん
    心底参りましたとゆーか…働きすぎです!>陸裕さん
    奈良千春さん(17冊)か陸裕さん(16冊)か?…というくらいの席巻ぶりだったような?<BL絵付け2011

    「絵付作品が多ければいい」という理由で評価しているのではなく、2011年の陸裕さんは、愛らしくてハートウォーミングな絵付けがとにかく素晴らしく、目を惹くものが数多くあり、その点を高評価したいのです。

    いたいけな嘘 (二見書房 シャレード文庫)いたいけな嘘 (二見書房 シャレード文庫)
    (2011/05/23)
    柊平 ハルモ

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    兄弟は恋人の始まり (ルナノベルズ)兄弟は恋人の始まり (ルナノベルズ)
    (2011/03/05)
    鳩村 衣杏

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    黄昏は魔女の時間 (二見書房 シャレード文庫)黄昏は魔女の時間 (二見書房 シャレード文庫)
    (2011/08/24)
    はなさくら

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    表紙だけでなく口絵・挿絵も素敵でした。描き込み具合も良いし、テクニカルなんだけど孤高ではなく、どこまでもフレンドリー。たまにオマケで付いてくる4コママンガもプっと笑えるものだったりして、たいへん魅力に溢れていました。それなのに、あの矢城米花さんの作品番絵師としての顔も持っているだなんて…スゴすぎです。脱帽。白旗。今年もご活躍を楽しみにしております☆

    ■2012年期待の絵師
    みずかねりょうさんと三尾じゅん太さんとで悩んで…三尾さんにしました。
    (みずかねさんは、表情の硬さが取れるともっと良くなると思います)

    狸といっしょ (ショコラ文庫)狸といっしょ (ショコラ文庫)
    (2011/08/10)
    本宮 榎南(挿絵:三尾じゅん太)

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    (読んだけど、ストーリーは覚えてない…新人さんだったのか~)
    可愛らしいですね☆

    2011年いきなりキタ!という印象を持ちました<三尾さん
    上に挙げた作品以外にも絵付け作品をいくつか読んで確認しましたが、表紙だけでなく口絵の構図も良くて描線は柔らか、驚かせる技量とセンスを持つ絵師さんでした。今年は絵付け作品が増えるんじゃないでしょうか?

    ちょっと甘くて意地悪で (ダリア文庫)ちょっと甘くて意地悪で (ダリア文庫)
    (2011/07/13)
    兎月 ゆあ

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    (↑拡大して見ると、丁寧に描かれていてとても美しい表情であることに気づきます)

    2012年、大いに期待したいです♪

    最後になりましたが…以下の追記にて、忘れられない絵師さんをひとり挙げたいと思います。

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    ウェルカム!新人さん 2011

    ■【小説部門】期待の新星2011
    なんか、淫魔に憑かれちゃったんですけど (二見書房 シャレード文庫)なんか、淫魔に憑かれちゃったんですけど (二見書房 シャレード文庫)
    (2011/03/23)
    松雪 奈々

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    タイトルがコレで反則気味とはいえ(わははー☆)、設定がキワモノっぽく見えて実は定番のノリがあり、「3日にあげず同性と性行為に及ばなければ、死んでしまう」という実にBL的な(嬉しい)バカバカしさに感動しました。個性的な作家か?と訊かれればさほどそうは思わないと現時点では回答しますが、とても読みやすかったし、デビュー作でゲラゲラと笑わせてくれたことがなにより素晴らしい!ということで、松雪奈々さんを2011年の新星に。

    その他、宮緒葵さん(『堕つればもろとも』)、橘りたかさん(『そして世界は色づいた 』)、夏乃穂足さん(『ブルームーン、ブルー 』)、初津輪さん(『きみが教えてくれた』)、野坂花流さん(『親友以上』)、ひのもとうみさん(『遠くにいる人』)、高原いちかさん(『旗と翼』)、さとみちるさん(『日月星、それからふたり』)…以上の方々の作品を読みました(思い出せる限り)。

    個性面でピカイチだったのは宮緒さん。荒削りだけど、読んで欲しいという気持ちがビシバシ伝わってきました。ただ「なぜ時が戻ったのか?」の謎を端折ってのエンドがいかにも「キャラ優先だから」というエクスキューズに思えて構成力に欠けたこと、弁士風な地の文に色気がないことが気になります。3冊目以降、著作を手に取ることはあまりないかな。ひのもとさんは、「こういう内容と心理描写が今好まれている」という旬の作品を書いてきた作家という感じ。路線的には凪良ゆうさんや西江彩夏さんタイプだと思うので、このままいけば高値安定株作家になりそう。個人的には…好みの設定の作品を書いてくれば、今後の著作も手に取るかもしれないかな、という感じです。

    新人発掘レーベル別総評として、シャレードは面白い新人を出してきたな、SHYは新人さんの「2冊目」を出すことにようやく本腰を入れたか、リブレは萌え重視はいいんだけど基礎力が欲しい、ディアプラスは低調だったなー…というところです。

    さて2012年はどうなるでしょう?

    ■【コミック部門】期待の新星2011
    カラダめあてで悪いか (ミリオンコミックス/Hertzシリーズ100)カラダめあてで悪いか (ミリオンコミックス/Hertzシリーズ100)
    (2011/06/30)
    湖水 きよ

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    2011年は2010年とは逆に、コミックのほうが「この人!」という新人さんが現れなかったなという印象を受けたのは、私のアンテナ張り不足だったように思えます。反省。

    そんな中で、2011年の新星に選んだのは湖水きよさん。
    (感想は→こちら

    表紙や絵柄からオシャレスノッブ系に思われそうな感じではありますが、意外や読みやすいです。例えて云うなら話は「スッキリとしたえすとえむさん」という雰囲気があり、絵は「『sweet pool』を描くと映えそう」。内容的にBLメインストリームとはいえないので、評価も好みも分かれると思います。ただ2冊目以降も期待できる新人さんだと私は感じました。

    2012年はコミックの新人さんを大いに期待したいと思います。
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    BL小説MYベスト10作品 2010

    …とゆーわけで、「BL小説MYベスト10作品 2010」です。

    2010年に発行・販売された(復刊は対象外)BL小説の中で、「これ、大ツボ!面白かったなあ〜♪」と思った作品を挙げてみようという、いわゆる「私のベスト10」企画モノです。

    昨年何作品読んだか、まったくカウントしてない…とゆーか、基本的にするタイプの人間ではナイため、その数は把握しきれてません。手に取ったタイトルは大変少ないと思います。でも数を把握しきれてない、少なかったぶん、面白かったと思える作品が浮かび上がってくるもので、私はそれで充分満足しております(…と、コミック部門発表のときと同じ前書きを、いちおう書いてみる)。

    では、いってみましょー!

    ■1位
    世界の果てで待っていて 〜嘘とナイフ〜 (SHYノベルス)世界の果てで待っていて 〜嘘とナイフ〜 (SHYノベルス)
    (2010/10/22)
    高遠 琉加

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    5年ぶりに出た続編。ハードボイルド風ミステリー。ぶっちぎりの1位です(感想は後日アップする予定のため省略)。前作を読んだとき、気持ちはとてもわかるけど、中学生は本来親の庇護下に置かれる立場だと思えば、あのオチに引っかかりを感じる読み手はけっこういるだろうなあ、オジサンの統一郎を可愛く「探偵さん」と呼ぶのはローティーンが一番「らしい」し、そんな「オジサンと子ども」を書きたかったんだろうけど、彼がもし成年に達していれば、オチで引っかかることはなーんらなかったのになあ、統一郎が中学生の依頼を受ける動機も弱いしなあ…と思ってしまい、「話はとても面白く、誰しもが魅力的な攻と受だと感じるだろうに、ミステリーパートで損してる」惜しい出来の作品だと評したんですけど――続編は違った!ラブ、ミステリー、ともに素晴らしい!…前作のミステリーパートのオチが引っかかって、続編を読む気にならないという方。それはもったいない。続編、とても面白いですよ!

    ハードボイルド系BLでよく見かける無理な気取りはありません。それどころかレトリックが心地良いです。BLでこんな綺麗にレトリックがキマってる作品は初めて読んだかも…というわけで、1位に。『エス』っぽいと云われているって…え?そうなの?…ポジションならアイダさんよりどんぐり先生系じゃないかしら?

    ■2位
    交渉人は諦めない (SHYノベルス)交渉人は諦めない (SHYノベルス)
    (2010/07/29)
    榎田 尤利

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    昨年出た『嵌められる』『諦めない』『スウィーパーはときどき笑う』の計3冊を、「交渉人シリーズ」として2位に(画像は代表して『諦めない』)。昨年はエダさんの年、「交渉人」の年だったかな〜?という印象を持っています。

    スピンオフの感想は後日書く予定でいます。

    ■3位
    恋で花実は咲くのです (新書館ディアプラス文庫)恋で花実は咲くのです (新書館ディアプラス文庫)
    (2010/10/09)
    久我 有加

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    芸人を辞めて実家に戻り、漫才に対しての熱い思いを封印してきた主人公の前に、元マネージャーが突然現れ「漫才のネタを提供する作家としてカムバックしてほしい」と云ってきて――という、一度は夢破れた元芸人と、仕事は厳しいのにプライベートではヘタレな元マネージャーによる「芸の道!」モノ。

    特別お笑いが好きなわけではなく、またBL読んでホロリとくることはあっても泣くことはほとんどないこの私めが、不覚にも泣いてしまったくらい、主人公のネタ漫才に対する思いの深さに感動してしまいました。芸人が好き、漫才が好き…そんな熱い思いがひしひしと伝わってくる1本です。正直、ラブ面はちょっと弱いかな…と思うけれど、いろんな芸人やその周辺の人が出てきて楽しいし、それぞれが持つ芸へのこだわり、彼らを巡る人間関係と心理描写がよく書けていてとても面白く…読んでいて胸が熱くなりました。素晴らしかったです。未読の方はぜひ。

    ■4位
    薔薇の刻印 (SHYノベルス250)薔薇の刻印 (SHYノベルス250)
    (2010/08/30)
    夜光 花

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    薔薇騎士と書いて「ローズナイト」と読む!なモンスター退治モノ。夜光さんお得意のアーバンファンタジー。
    スケールが大きい話を書いて風呂敷を広げたとしても、夜光さんはしっかり畳むことができる作家だと私は絶大な信頼を抱いています。なにをどこまで隠して、いつ真実を明かすのか。伏線の張り方が上手く、掛けた謎を解くタイミングも絶妙――つまり構成力があるので、読み手の「いったいどうなるの?」という緊張は持続したまま、長編になってもイライラさせられることがないのです(これ大事)。ただ展開がなんとなくゲームっぽいのは否めないし、やや仰々しいキャラの言動は「セリフ喋ってます」感があるので、作風を含めて好みは分かれるでしょうが、私はそれも個性のひとつかなと思っています。今年出ると思われる続編が楽しみです。でもたまにはフツーの設定の作品を読んでみたかったり…。

    ■5位
    この佳き日に (二見書房 シャレード文庫)この佳き日に (二見書房 シャレード文庫)
    (2010/09/22)
    海野 幸

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    結婚サギに遭ってしまった酒屋(個人店舗ではなく家族経営企業)のボンが、ドタバタやってるうちにウェディングプランナーに恋をしてしまい…という話。

    昨年、シャレ文庫から海野さんの作品が2冊(本作と『黒衣の税理士』)出ました。ともに面白い作品だったので、年間ベストにどちらを入れようかと悩み――より笑わせてくれたことから、こちらを選択。

    育ちが良くて流されがちな性格のため、女に騙されたり実姉からムチャ振りされたりと、散々な目に遭う主人公(攻)。けっこう悲惨なのに読んでいて楽しく感じるのは、海野さん独特のとぼけた表現のせい。一見クールビューティな受と思いがけず体を繋いでしまった攻が、あせってバタつく姿は大変面白かったです。クールだと思っていた受が実は……とわかったあたりから話がややテンプレに展開しますが、それはそれで安心感があっていいかなと。海野さんの作品を読むと、私はいつも「人間っていろんな人がいるからこそ面白いんだよなあ」と心が暖かくなります。今のところ著作はシャレ系のみなのか…もし私が編集だったら、自分とこのレーベルに海野さんをぜひ招き入れたいですね。

    ■6〜10位
    該当ナシ。
    いろいろ読みましたが、印象に残るほど面白いと感じた作品は10本ありませんでした。ちなみに4位と5位の間にはかなり差があります。4位までは★5ツ、5位は★4ツです。

    ■2010年の総括&「コレ!」
    2010年のBLノベル界はそうだなあ…エダさんの「交渉人」フィーバーだったような気がします。あとは花丸とディアプラス系の作家さんが目立ってたこと、そして凪良さんがブレイクしたな、コノハーラさん新作出ずじまいじゃんよー(ちょっとー!吸血鬼の続きはー!?)…という印象を受けた年でした。レーベル的にはSHYが面白かったです。個人的な話をすると、昨年は夏以降からいわゆる執着モノが完全に読めなくなりまして。重くドロドロした恋愛を避けるようになってしまいました。重い作品がキライなのではなく、軽い作品を求めていたわけでもなく、ただ内容が重くても「重い」と感じない無重力作品を読みたかったんでしょう。その傾向が今回の順位にもよく表れていると思います。

    そんな私が2010年の「コレ!」を選ぶならば。

    愛の巣へ落ちろ! (白泉社花丸文庫)愛の巣へ落ちろ! (白泉社花丸文庫)
    (2010/04/20)
    樋口 美沙緒

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    ヒエラルキー下層にいる少年(でも実は希少種)がハイソな学園に入学、いじめに屈せず格差を跳ね除け、最上層に属する高スペックな俺様先輩を勝ち取る…どころか、先輩のほうがメロメロになってしまいましたよーという、半擬人化+格差ラブ学園モノ。なんとなく「セクピス」虫版+花男という気がしないでもないけれど、昨年ブレイクした作家が流行りの擬人化モノを書いて話題になった(そして売れた)、ということで2010年を代表する「コレ!」に選択。樋口さんは今年も注目作家のひとりになるでしょう。

    ――以上、「BL小説MYベスト10作品 2010」でした♪

    (以下、『愛の巣へ落ちろ!』の簡単な感想です。ご興味のある方はどうぞ〜)

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    BLコミックMYベスト10作品 2010

    …とゆーわけで、「BLコミックMYベスト10作品 2010」です。

    2010年に発行・販売された(復刊は対象外)BLコミック単行本の中で、「これ、大ツボ!面白かったなあ〜♪」と思った作品を挙げてみようという、いわゆる「私のベスト10」企画モノです。

    昨年何作品読んだか、まったくカウントしてない…とゆーか、基本的にするタイプの人間ではナイため、その数は把握しきれてません。もともとあまりコミックを読むタイプでないので、手に取ったタイトルは大変少ないと思います。でも数を把握しきれてない、少なかったぶん、面白かったと思える作品が浮かび上がってくるもので、私はそれで充分満足しております。

    では、いってみましょー!

    ■1位
    ≠ノットイコール 1 (スーパービーボーイコミックス)≠ノットイコール 1 (スーパービーボーイコミックス)
    (2010/10/09)
    池 玲文

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    …まさかこの私が池さんの作品を年間1位にするなんて。

    ガチムチだったりすっごいハードコアエロだったり難解ストーリーだったり…作品を読んでも「ああ、ダメだ」とギブアップすることが多く、私の中では「理解しづらい作家」として位置づけられていた池さん。それでも本作は発売前から気になってたタイトルだったので、「失敗したってそりゃいつものこと、覚悟できてるわさー」と半分期待半分諦めの気持ちで購入、そして読んでみたらば…これが大当たり!ビックリしたよ!池さん、やればでき…歩み寄ってくれてありがとう!

    読み終えたあとに何度もページを戻して読み直してしまうのは、タイムリープで親子モノ、さらにちょっとしたサスペンス要素があるために、キャラの行動やセリフに鍵となるものが隠されてないか、伏線が張られてないかを確認したり探したりしたくなるからでしょう。そして本編最後の某キャラのセリフ「こんなの…酷いじゃないか!!」…登場人物たちの気持ちを考えたら…まさにその通りで、ああなんてこと!――私の心はすべて持っていかれました。

    なにが「≠」なのか、続きが気になって気になって仕方がありません。以前から業界でよく指摘されていた「池さんのポテンシャル」を、私もやっと実感できました。その感動から本作を1位にしたいと思います。池さんが巻数のつく連載を初めて持った記念すべき作品であり、もっともっと評価されていいマンガ力のある1本です。頑張ってー!池さーん!応援してまーす! …でも根性ナシな私なので、エロはお手柔らかにプリーズ…。

    ■2位
    憂鬱な朝 2 (キャラコミックス)憂鬱な朝 2 (キャラコミックス)
    (2010/06/25)
    日高 ショーコ

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    若き子爵と家令の恋。時代モノ。さまざまな思惑を持つ登場人物たち、そしてその駆け引き。
    朱に交われば赤くなる?…誰よりも高い大人への階段を、誰よりも早く上らねばならない暁人。そんな暁人の姿が桂木の目にはどう映る?

    上手いなあ…としか云えず。『花は咲くか』とどちらを選ぶかでかなり悩み…好みからこちらを選択。
    1位の作品同様、本作も「続きはどーなるのー!?」と先が気になる作品だけど、クライマックスまでゆっくり進行していく感じが心地よく、焦らずに待てます。日高作品の特長のひとつでもあるかな?

    日高さんって家具類…とくに椅子やソファがお好きですよね♪

    ■3位
    地獄めぐり 下 (バーズコミックス リンクスコレクション)地獄めぐり 下 (バーズコミックス リンクスコレクション)
    (2010/02/24)
    九重 シャム

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    ずーっと引っ掛かってたのに読めずじまいで先にドラマCD(【上】)聴いたら、とても雰囲気があって。原作を読んだところ、これが面白かった!…なんともほのぼのした地獄だったり、色事に手を出し放題な人間っぽい閻魔様だったり、スーツを着た鬼さんは可愛らしい性格だったりと、地獄の描き方がとても新鮮でした。信じる信じないは別として、前世や生まれ変わりの話というのは、たとえ地獄が舞台だろうとロマンチックで素敵だなと。隠された真実は切ない純愛――甘いだけのハッピーエンドでは終わらず、その中に残るほろ苦さと感傷の具合が実に私好みでした。【上】の頃と比べて、ルックスや性格がえらい違う主人公と烏枢沙摩明王には驚かされましたけど。

    ■4位
    兎オトコ虎オトコ 2 (ショコラコミックス)兎オトコ虎オトコ 2 (ショコラコミックス)
    (2010/05/29)
    本間 アキラ

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    「ちょっとー!そこで終わるかー!?」2010年最大級「待て」作品。
    兎さんと虎さんのラブな話なのに、読み終わってみればコッチは「待て」犬状態。
    今年3巻は出るの?…年越し待てワンコはヤダー!

    ■5位
    真昼の恋 (ショコラコミックス)真昼の恋 (ショコラコミックス)
    (2010/12/30)
    草間 さかえ

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    昨年は3冊も単行本が出るという草間ファンには嬉しい年。年末リリースだったのがこの作品。若き工場主×オヤジ好きリーマン、年下攻ワンコ+脇オヤジ。感動して笑って。実はなにげに草間作品では王道ストレート系?

    好きな人はとことん好き、ニガテな人には読みづらくて仕方がない…という評価がスッパリ分かれる独特な作風を持つ草間さん。ちなみに私は、作品によって好きなものとサッパリなものとが分かれてしまいます。ハマったらもう面白くてたまらない、でもちょっとでも蹴躓いたら(≒ピンとこなかったら)ページ捲る速度が倍、という感じです。そんな私が草間作品でもっともハマったのが、この『真昼の恋』。ケラケラ笑いながら読了しました。草間さんの良さを知るのにわかりやすい…たいへん間口が広い内容だと思うので、ニガテな人も私が前述したキーワード(年下攻/ワンコ/オヤジ/リーマン/感動/笑いなど)が気になると感じたら、挑戦者気分でポチってみてもいいかと。

    「デキるまで」の盛り上がりより、「デキちゃったあと」のふたりの話が面白く描かれているというのは、とても素晴らしいことだと思います。作家が上手い証拠かと。

    ■6位
    美しく燃える森 ( シャレードコミックス ) (CHARADE BOOKS COMICS)美しく燃える森 ( シャレードコミックス ) (CHARADE BOOKS COMICS)
    (2010/06/24)
    依田 沙江美

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    「デキちゃったあと」のふたりの話が面白く描かれている&作家が上手い証拠…というなら、依田さんの昇と勇気「真夜中を駆けぬけるシリーズ」。4年待ったよ!続き出たよ!でも前巻のオビ、失くしたよ!(わはは♪)

    犠牲にするとか尽くすとか。できるだろうけど、それより確固たる自分を持ちながらパートナーとともに生きたい――その難しさ。仕事もプライベートも、譲れないことや隠しておきたいことがある。紆余曲折あったし、これからもそれは続くでしょう――真夜中を駆けぬけるシリーズを読むと、そんなことをいつも考えてしまいます。

    ■7位
    嘘つきは紳士のはじまり (EDGE COMIX)嘘つきは紳士のはじまり (EDGE COMIX)
    (2010/07/23)
    松尾 マアタ

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    攻のズルさといけずっぷり、それに振り回される受の立ち回りが面白いスノッブすれすれな作品。外国モノ。

    数ある外国モノに比べてリアルにガイジンを感じるし、あいらびゅーん!なんてやってられるかよ!みたいなノリが楽しく、BLというよりは軽くゲイものだったりして(エロは控えめ)、その雰囲気がひっじょーにツボでした。一部の方はご存知だと思うのですが、私は外国モノがニガテです。受が日系人だったり攻がやったらアモーレ男だったり、日本よりよっぽど「大人になることがステイタス」な欧米なのに、登場キャラが異常に幼稚だったり…そういう外国モノにあまり興味が持てない、外国にドリームとファンタジーを持たない人です(小さい頃から洋画を観てきたゆえの悲しい結果かと)。そんな私が「これはイケる!」。

    外面の良さでカバーされた教授のふてぶてしさに対し、「この狸めが!(わはは♪)」とつい思ってしまったり。人生酸いも甘いも噛み分けてきたかのような人となりは、過去の恋が実にホロ苦いものだったからで…という話が間に挟まれていて、狸教授を見る目が変わるというか…作品に深みを与えたと思います。また「ジョナサンをカワイイ」と思ってしまったあたり、私も教授のように年齢を重ねたということでしょうか。

    湿度の高くない外国、米国人が憧れる欧州的なものなど、それらをリアルに、でもサラリと描けてしまう作家がBL界に出現して超嬉しいです。今後も期待。

    なお、教授役はポール・ベタニーでよろしく。教授にしてはちょっとギラついているけど、なーにポールは上手いから!

    ブロマイド写真★ポール・ベタニー/ブレザー・アップブロマイド写真★ポール・ベタニー/ブレザー・アップ
    ()
    不明

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    BLCDだったら?ガイジンなので諏訪部さん?…なんか違うなー。

    ■8位
    僕の先輩 (ミリオンコミックス  CRAFT SERIES 40)僕の先輩 (ミリオンコミックス CRAFT SERIES 40)
    (2010/10/16)
    羽生山 へび子

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    昨年話題になった新人さんの作品がまたもやランクイン。

    その面白さは「読めばわかる」としか表現できないというか…ほっこりする/できるネタ、爆笑してしまうギャグ、温かみのある絵、丁寧に描かれたキャラ相関――どれも素晴らしく、世界観に酔いしれました。絵は一見ヘタっぽいのですが、尋常じゃない描き込みだし構図にセンスも強く感じるので、実はとっても上手い人だと思います。

    大洋図書はスカウトが上手いなあ…と思いつつ、今後も期待!

    ■9位
    あなたのためならどこまでも (花音コミックス)あなたのためならどこまでも (花音コミックス)
    (2010/03/29)
    中村 明日美子

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    天才詐欺師がカタブツメガネ刑事にとうとう捕まり、離島でランデブー♪なラブコメ。えー!?秋林さん、明日美子先生なら『卒業生』でしょう、なんでこっち?…って、なんででも私の好みはこっちなの!祝!単行本化!待ってたぜ!いぇい♪

    表題作のほかに花音掲載作がいくつか。個人的には表題作が一番面白かったです。詐欺師としては天才なのに恋のアプローチは単純でアホな攻と、カタブツ過ぎてそんな詐欺師のラブアタックにオタオタするぶきっちょ受。ツボだわ〜♪ いやー、明日美子先生、私も少年誌に1本くらい連載(そして巻末あたりに掲載)されていたちょっとえっちなラブコメが大好きでした♪

    ■10位
    愛の痕跡 ~野獣軍曹と愛玩軍医~ ((ジュネットコミックス ピアスシリーズ))愛の痕跡 ~野獣軍曹と愛玩軍医~ ((ジュネットコミックス ピアスシリーズ))
    (2010/09/30)
    水上 シン

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    …まさかこの私が水上さんの作品を年間10位にするなんて。

    副題とオビ惹句にビビりながら相当身構えて読んだのですが、これが思いがけず面白かったです(感想は→こちら)。水上さんの絵がずいぶんと変わっていたことに驚いた〜という感想を書いたのですけど、古臭い絵柄だとは思わなかったです。レトロと表現するとピッタリくる感じ。ご自身のマンガがそういう絵柄にフィットするとわかって、レトロ調に変えたんだろうなという印象を受けました。作画力がたいへんある方だと思います。ストーリーはごくシンプルで読みやすいので、興味のある方はぜひ。

    ■総括&「2010年のコレ!」
    2010年は小説よりコミックのほうが面白く、また個性と将来性のある新人さんが出てきたことで、個人的にホクホクの年でした。木下けい子さんの『今宵おまえと 1章』、館野とお子さんの『変わる世界』、山田ユギさんの『一生続けられない仕事』、日高ショーコさんの『花は咲くか2』(ランクインしていないのは、別作品がすでに入っていたから)、エンゾウさんの『かわいさ余って何かが百倍』、TATSUKIさんの『八月の杜』、黒娜さかきさんの『青春ソバット3』あたりは、10作品に入れたいんだけど入らなかった作品という感じです。あと、原作に小説家を起用した作品が増えてきたことが印象深く、個人的にチェックしているのは「榎田尤利&町屋はとこ」「松田美優&湖水きよ」「橘紅緒&北畠あけ乃」です。大洋図書のふた組、今年単行本が出るといいな〜♪

    そんな中で「2010年のコレ!」を挙げるとしたら――
    是―ZE― ファンブック是―ZE― ファンブック
    (2010/04/24)
    志水 ゆき

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    昨年は小説・コミックどちらも「××先生デビュー×周年!」な年だったようで、とにかく記念フェアをよく見かけました。コミックでその筆頭格を挙げるなら、志水ゆきさんだったと思います。

    実はまだ手に入れてないので、内容がどんな感じなのかは知らないのですけど、いろんな作家がゲストとして招かれて是の世界を描いていたりで、お祝いムードがあっていいな〜と思いました。「志水ゆき=ビブロス(現リブレ)」という印象がとっても強かったのに、いまやすっかりディアプラスの大看板作家ですねえ…(遠い目)。

    以上、「BLコミックMYベスト10作品 2010」でした♪

    *2011年1月9日に書いたテキストを一部加筆修正

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    BLCD MYベスト5+1作品 2010

    あけましておめでとうございます♪(2011年1月のエントリを再アップしています…2011/12/22現在)
    BLCD聴きになって早2年のジョセフィーヌ秋太夫です。
    今年もよろしくお願い致します〜!

    さて。昨年を振り返ってみますと、サイバーとインターが倒産するというまさかのニュースで業界激震の1年でした。それでも良作は多かったと思いますし、私自身ドラマCDの楽しみ方がだいぶわかってきた年でもあったので、チョーシに乗っかって「2010年のベスト5+1」を発表してみることにしました(2010年リリースの新譜のみ)。

    では、いってみましょー!
    (業界衰退阻止のため、長めの感想付きです)

    ■1位 「忘れないでいてくれ」
    原作:夜光花 イラスト: 朝南かつみ
    キャスト:遊佐浩二(守屋清涼)、安元洋貴(秦野道也)、檜山修之(塚本)、他

    他人の記憶を覗き、消す能力を持つ清廉な美貌の守屋清涼。見た目に反して豪放磊落な性格の清涼は、その能力を生かして生計を立てていた。そんなある日、ヤクザのような目つきの鋭い秦野という刑事が突然現れる。清涼は重要な事件を目撃した女性の記憶を消したと詰られ脅されるが、仕返しに秦野の記憶を覗き、彼のトラウマを指摘してしまう。しかし、逆に激昂した秦野は、清涼を無理矢理押し倒し、蹂躙してきて――!?
    (発売:Atis collection)


    なんだかな〜という選曲は一部あったものの、「原作・脚本・演出・演者・音楽・フリートークALL良し」な聴き応え抜群の作品。主演である遊佐さんas清涼が、聴いてて嬉しくなるほど最高に感じ悪かったです(「感じ悪い」が最上級の褒め言葉になるなんざ、遊佐さんくらいだー)。そりゃあんな風に云われたら、安元さんas秦野は当然怒るでしょ〜(あらすじご参照)と納得。

    どちらかといえば、原作よりCDのほうが好きです。軽く流し読みしていた箇所を音で聴いたら、「ああそうか…そういうことだったのか」と、セリフに乗ったことでキャラの心情がより身近かつリアルに感じられ、終わってみればCDドラマの楽しさを教えてくれた作品になっていました。私はあんまりエロを必要としない人なので、正直5R(しかも激しめ)はキツかったけれど、「遊佐さん(の喘ぎ)なら耐えられる!」と自分の好みに気付いた2枚組でもありました。とゆーわけで、私は「遊佐さんは受」派でーす♪

    ドラマCD「忘れないでいてくれ」のピン感想は → こちら

    ■2位 「憂鬱な朝」
    原作: 日高ショーコ  
    キャスト:羽多野渉(久世暁人)、平川大輔(桂木智之)、前野智昭(石崎総一郎)、他
    9月新譜☆憂鬱な朝

    9月新譜☆憂鬱な朝

    価格:5,040円(税込、送料別)

    あなたが成人するまで、すべての権限は私にある――
    華族という特権階級の檻にとらわれ、時代の波に翻弄される若き子爵と家令の恋、ついに開幕!!
    日高ショーコが描く、初の時代物ラブロマン。
    それぞれの思いを胸に、関係が交錯していく――。
    原作コミックス1巻と2巻の内容を、ドラマCD2枚組で音声化。
    (発売: マリンエンタテインメント)


    原作者の日高さんは、キャラの目線だったり仕草だったりで心情を訴えたり想像させたりする作風(つまりセリフやモノローグだけですべてを語らない)をお持ちです。ゆえに発売の告知を見たときは、演者はもちろん、脚本化や演出も大変、オーディオドラマ化するには相当難しいタイトルだな、こりゃ…と思いました。キャストについても、羽多野さんが暁人というのは想像通りで納得できましたが、平川さんの桂木がピンと来なくて。でも「他に誰がいる?」と訊かれたら…誰もいなかったり。きっと低音でくるだろう、平川さんだからブレはないはず、という信頼のもとに購入して聴いてみたらば…とても素晴らしい出来で感動(あんなに怖い演技の平川さんも珍しい)。音楽やSEなどの音響も心地よく、演技やストーリーの進行を妨げることはまったくありませんでした。

    原作の桂木よりやや感情が表に出てるかな?という感じはしますが、私は「ああ、桂木だ」と思ったし(ビコーズ解釈の方向性はまったく間違っていないから)、これが音でしか表現できないドラマCDだと考えたら、逆にそれでいいのだと納得しました。羽多野さんはそのまんま暁人で。「信頼だって!?」というセリフの「信頼」の部分だけ声が震えていたことや、若さゆえの青さと純粋さがよく表現されていたことに、驚かされました。羽多野さんと平川さんって、品があるんですよねー。そんなふたりのラブシーンが…もうせつなくてせつなくて。ブレのないふたりの演技に「声優さんってすごい」と、あらためて感動しきりでした。羽多野さんと平川さんともに、とても難しい演技を求められた作品でしょう。「このあとふたりはどうやったら幸せになるの?」と、羽多野さんがフリートークで語っていたことが印象的でした。

    前野さんを始めとする他の声優陣も素晴らしかったです。上流階級の雰囲気がよく出ていました。個人的には桂木兄役の宮林さんが嬉しい配役だったかな?(ビコーズ「黄昏に花」の岩井課長だから〜♪)平川さんとの対決を十二分に楽しみました。あと気になったのは…暁人の父役・松山鷹志さんでしょうか。息を溜めてゆっくり吐きながら独特の間で話す方なせいか(黒田さんに似ているかも)、本当は桂木が幼い頃にやましい関係だったんじゃ?と勘ぐってしまうほど、やたらと色気と雰囲気のあるお父さんになっていました。お父さんとして果たしてそれでいいのかは横に置いといて…正直もっと聴いていたかったお声でした。

    原作ファンが多い作品なので、CDドラマをあまり聴かない人よりもよく聴く人にオススメします。
    ぜひ続きを出して欲しい…でも最低2年は待たねばならず…長いなあ。

    ■3位 「吸血鬼には向いている職業」
    原作:榎田尤利 イラスト:佐々木久美子
    キャスト:平川大輔(野迫川藍)、黒田崇矢(黒田瑞祥)、武内健(ケイト)、てらそままさき(薔薇原)、他
    11月新譜☆吸血鬼には向いてる職業

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    価格:2,900円(税込、送料別)

    新人熱血編集者VS性格最悪な吸血鬼マンガ家のラブバトル!
    幼い頃から「マンガは友達」、マンガのためならなんでもできちゃう筋金入りのオタクの藍。念願が叶いマンガ編集部の配属となった早々、大ヒット作 「ゴスちゅる」を連載中で、問題ありまくりのマンガ家・黒田瑞祥の担当をすることに。超遅筆なうえに性格がねじ曲がってるのはまだしも、「マンガを描くのはヒマつぶし」と言い切る瑞祥に、藍は内心怒り狂うが──。
    (発売:リブレ出版)


    たった1枚で泣いて笑ってホロリと感動できてしまうという、エダ原作の威力が発揮された楽しい作品。
    聴いていると「本当はもっとエピソードがあるのに端折ってるんだろうなあ」とわかってしまうので、じっくり2枚組で聴いてみたい気もしたけれど、テンポよくまとめられていたのでこれはこれでいいかなと。個人的にリピート率が高く、羽多野&平川コンビが鉄板だと信じていた私に、「黒田&平川…実はなにげにいいカップルだとか?」と思わせた1枚でもありました。

    黒田さんはそのセリフ回しから「棒読み」と感じる人が多いため、好みが激しく分かれる声優さんです。私は棒だとは思わない…というか、こういう自分のペースがまったく崩れない独特の間で息吐き混じりに話す人っているよなあ、本音をさとられないような節がつき、相手を煙に巻く雰囲気が自然に醸し出されるのは、その人に与えられたギフトであって、実はやろうとしてもできない人のほうが多いんだよなあ、と思うのでした(その分、役の幅が狭くなるのですが)。よって、私にとっては「こういう人もいて欲しい」個性派低音声優さんですね。また、コトの最中に吐息混じりでよく呻く人なので、そういう攻が好きな人にはたまらない魅力があるかもしれません。

    以上、いろいろ褒めはしましたが、思いがけずガックリさせられたのは薔薇原役のてらそまさんの演技で。こっちのほうが棒だったというか、黒田さんと対決ではもっと大げさに演じて欲しかったのに、なんであれほどアッサリな演技をしたのか…好みの問題といえばそれまでですが、私にはとても残念な演技でした(あれじゃ私の右脳が納得しなーい!できなーい!)。映画吹替ではそんな風に思ったことない人だったのにな…むむむ…。

    またケイト役の武内さんの猫っぷりが超可愛く、私に「武内さんの猫がもっと聴きたい〜」と思わせたことをいちおう書いておきます…(その事の顛末は追記にて)。

    ■4位 「地獄めぐり【上】」
    原作:九重シャム
    キャスト:寺島拓篤(緒野瀧群)、森川智之(閻魔王)、羽多野渉(吽傍)、鈴木達央(阿傍)、三木眞一郎(烏枢沙摩明王)、他
    BLCD 地獄めぐり【上】

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    価格:3,000円(税込、送料別)

    役所に勤めて三年目の緒野瀧群は、退職する上司に代わって地獄での仕事を任される。冷静沈着な緒野は、動じることなく職務をこなすのだったが、大柄で強面な閻魔王に何度となく、優しく口説かれるうちに惑乱してしまう。その上、地獄へ通ううちに人の死期が感じ取れるようになった緒野は…!?
    (発売:Atis collection)


    「森川さんはいつまでも低音で攻め続けて欲しい」「異世界風な音楽や音響が心地良く、atisは音作りがマジ上手い」と思った作品。

    たまになにやってるかわかんない場面はあったけれど、自分の想像力を試されたと思えば許容範囲かと。意外とクールな寺島さん(受)がツボでした。印象的だったのは、針の山を歩くことはあまり痛くないらしい森川as閻魔様なのに、ナニを爪で引掻かれるのはかなり痛いらしい…ということでしょうか。そして、鈴木達as阿傍と羽多野as吽傍コンビによるじゃんけんがとても楽しかったです。羽多野さんと鈴木達さんは、カップルよりこういう相棒的な関係のほうが私は好きですね。ちなみに千葉一伸さんはいつもの千葉さんで、受の過去の男役。「恋ひめやも」といい、本当こういう役が多いです。

    果たして【下】は出るのかしら…って、出てくれなきゃ困るんですけど!
    (ちょっとー!1年経ってるんですけどー?)

    ■5位 「恋は思案のほか」
    原作:館野とお子
    キャスト:鈴木達央(持田)、前野智昭(奥)、吉野裕行(樋口)、興津和幸(筧)、他
    7月新譜☆恋は思案のほか

    7月新譜☆恋は思案のほか

    価格:3,150円(税込、送料別)

    一人暮らしをするためバイトを探していた持田は、同じ大学の奥の家に同居し彼を見張る…というバイトをすることに。しかし奥は頻繁に男を連れ込むような奴だった。はじめは戸惑っていた持田だが、一緒に暮らすうち徐々に奥のことを理解し、友達として受け入れる。ある夜、奥の部屋から洩れ聴こえて来た情事とわかる声に反応してしまった持田は…。
    (発売:fluorite.)


    ふたりの関係が友達にしろ恋人にしろ、性格に問題がありそうな相手と上手く付き合ってる人を見ていて、「あんなヤツとどうして一緒にいれるんだ?」と不思議に思うことはよくあること。自己中気味な攻には天然タイプの受が合ってるのかもしれないなあと、思った1枚。

    主人公はよくいるごくフツーの男の子(大学生)。ドラマティックな事件が起こることもなく、ただちょっとしたきっかけから思いがけず人を好きになってしまいましたよ…と、ごくフツーの日常の中で展開していく恋バナです。人によっては退屈な話だと感じるかもしれません。私にはそのフツー加減と具合が心地よく、いい意味でサラリと聴けた作品でした。原作を読みたくなって、本屋さんまで走りましたよー。

    主演は、あのえーぶい的な喘ぎでいつも私に一時停止ボタンを押させてしまう鈴木達さん。これはそれがなかったので、落ち着いて聴けました。相手が前野さんだったことから年齢的な釣り合いがちょうど良く、鈴木達さんが受にまわるならば、私は「羽多野×鈴木達」より「前野×鈴木達」がいいなと思いました。

    ただ年齢的な釣り合いは取れていたけれど、声質や音程が似ている声優さんが多かったので、原作知らずに聴くと、たまに誰が誰だかわからなかったり。聞耳力アップに精進したいと思います。

    fluorite.は、故サイバーフェイズのようにダイアローグ中心の作品が多いような気がします(今思えばサイバーって、吹替の大御所や上手い人がよく出てたなー)。モノローグよりダイアローグ重視派の私は大歓迎です。でもヘタな声優さんだとそのヘタ具合が浮き出るようにモロバレするし、演出がマズイと情景が見えなくなるので、出来不出来があからさまになったり…注意が必要ですね。

    ■+1
    原作:かゆまみむ
    キャスト: 阿部 敦(命)、鈴木達央(忍)、武内健(笹塚)、羽多野渉(多田)、他
    リブレ出版CD妄想カタログ

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    『妄想』なんで、どんな過激なエッチもラブラブOKv
    発情コミックが、あのエロさで!? 驚きのCD化!
    うっとりvするほど熱愛な恋人同士の高校生、忍と命。そろそろ…初えっちvvなハズが、お互いを大好きすぎちゃって『妄想』の中でイロイロ過激にプレイ済みなんです〜!チカン・淫ら言葉・撮影・アラブ・ケモノ耳・分裂3P・H見学…って、音声にしちゃって大丈夫なんですか〜!??? 大好きなコイビトのために、えっちがんばりたい!…なのにムラムラしちゃって、頭の中で超エッチなこと妄想しちゃう〜(*>_<*)妄想えっちワールドへGO☆ (発売:リブレ出版)


    酷。その突き抜けた酷さはいっそ清々しいほど、こーゆーのもアリなのね…とお勉強になりました。
    「憂鬱な朝」とは別次元で、「声優さんってスゴイ」と心の底から思わせてくれた作品であり、好奇心が癒されたらそれでおっけー、1回聴いて終わりな人が続出しそうな(ってか、した?)1枚です。ちなみに私は、自分で買う勇気がなく…お友達からお借りして聞き耳しました。ええーい!この根性ナシめがああっ!

    なんにも考えずに聴いたほうが絶対にいいんでしょうけど…それでも消化しづらいわー。

    …お疲れ様でした(としか声をかけられない)>出演声優のみなさま

    ■most attractive voice actor 2010
    2010年もっとも魅力的だったBLCDマイベスト声優は…羽多野渉さんに。

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    羽多野渉

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    コノハーラさんの「coldシリーズ」や「憂鬱な朝」など、いろいろ難しくてなにかと大変なタイトルに続けて主演をし、さらにヤンデレな「課外授業」から、酷。な「妄想カタログ」、訳わからない洗顔CDまで出演されていて、それらの演技がまた素晴らしかったとなれば、もう選ぶしかないという感じです(洗顔CDは知らないけど)。大変だったと思いますが、羽多野さんは作品に恵まれていましたね。今年も期待しているので、頑張って下さーい!


    以上、「BLCD MYベスト5+1作品 2010」でした♪

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    BL小説挿絵グランプリ 2010

    …とゆーわけで、「BL小説挿絵グランプリ 2010」です。

    自分が贔屓する絵師と好きな小説が一致した作品を熱く語ったりするのは、けっこう簡単です。でも2010年は純粋に「素晴らしい仕事をされたなあ」と、その仕事ぶりに感動した絵師を挙げてみようと思います。

    1名に絞られず3名選出しました。順不同です。
    (それほどこの3名の活躍が甲乙付け難く際立っていたということです)

    ■高階祐さん
    数年前まで、「真面目で端正な絵柄ゆえ、作品の内容がどんなにビックリトンチキでも失笑できない」という絵付けが多かった高階さん。昨年もアラブからリーマンまで幅広い絵付けをされていた中、派手なトンチキは少なくなり、正直ちょっと淋しい気がしなくもなかったのですが――

    1.絵にゴージャスさが増した
    2.キャラがいくぶん大人っぽくなった
    3.表紙の構図が面白くなった
    4.小説の内容に合わせて描線が変わってきた(昔はどのジャンルでも印刷映えしにくい細さだった)
    5.背景の丁寧な描き込み

    昨年は目覚しく成長した…と表現するのは失礼かな…花開いた絵師だったな、という印象を持ちました。
    (真面目な印象の高階さんだけに、きっといろいろ勉強や研究されたりしたのだろうなあ)

    法医学者と刑事の相性 (キャラ文庫 し 3-18)法医学者と刑事の相性 (キャラ文庫 し 3-18)
    (2010/01/23)
    愁堂 れな

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    うたかたの愛は、海の彼方へ (ガッシュ文庫)うたかたの愛は、海の彼方へ (ガッシュ文庫)
    (2010/07/28)
    華藤 えれな

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    でも高階さんは「実はミリタリー番長」「ものすごーく女性キャラが美麗」な絵師だったりもするので、今年はそういう高階さんの特性を活かした作品に絵付けして欲しいなあと、こっそり願っています。

    ■小山田あみさん
    昨年は絵付け作品大増加、そしてご自身のコミック単行本が出るなど、記念の年だった印象の小山田さん。この方も高階さんのように端正な絵を描かれるタイプの絵師さんです。そして「小山田さんといえば黒スーツ」、昨年も尿道シリーズからボディガードものまで黒スーツを描いて下さいました。

    極道はスーツに二度愛される (アズ・ノベルズ)極道はスーツに二度愛される (アズ・ノベルズ)
    (2010/12)
    中原 一也

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    蒼炎―secret order (ガッシュ文庫)蒼炎―secret order (ガッシュ文庫)
    (2010/04/28)
    橘 かおる

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    でも特筆すべき小山田さんの素晴らしさは、「キャラの描き分け」だと思います。昨年も見事でした。

    二人暮らしのユウウツ―不浄の回廊〈2〉 (キャラ文庫)二人暮らしのユウウツ―不浄の回廊〈2〉 (キャラ文庫)
    (2010/03)
    夜光 花

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    「まったく別特性を持つキャラを10人集めた絵を1枚に描け」と指示したら、小山田さんは「誰でもまったくの別人だとパッと見判断できる」10人を描いてくると思います。たとえば「アキバ系オタク」ならば、アニメのトレーナー着せて顔は容赦なく小太りだったり。「ガテン系」ならば、ボンタン穿かせて髪茶髪の細身ヤンキーにーちゃんだったり。フツーならそこで終わるのですが、小山田さんの場合はそれだけで終わらず、それぞれ実に「らしい」仕草をさせるでしょう。

    ↓これがいい例(2009年12月作品)
    ふしだら者ですが (リンクスロマンス)ふしだら者ですが (リンクスロマンス)
    (2009/12)
    中原 一也

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    今年も引き続き、そういう絵付け作品を見たいです。

    ■朝南かつみさん
    カラーイラストの勝負はブラック――色数少なめでスタイリッシュにキメてくる印象の朝南さん。表紙カラーを見ただけで、何度目と心が奪われたことか。ただ残念ながら、私の好きな作家の作品に絵付けされることが少ないため、手がけた本を店頭で見かけるたびに「きいいいいいーっ!」と(心の中で)ハンカチをかじってしまいます。

    凍える月影 (プラチナ文庫)凍える月影 (プラチナ文庫)
    (2010/05/10)
    いとう由貴

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    月夜の子守唄 (リンクスロマンス)月夜の子守唄 (リンクスロマンス)
    (2010/07)
    清白 ミユキ

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    現実離れしてたり幻想的だったり異種婚姻譚だったりする作品ならば、今現在、この朝南さんがもっとも信頼できる絵付けをしてくる絵師さんではないでしょうか。そして、読むとものごっつエロエロなだけの話なのに、朝南さんの絵が付くことによって、作品全体にまで風格と品が出たりするのも大きな特長といえます。逆にそれで「うわ、勿体ないな〜」と思うことしばしば、またもや「きいいいいいーっ!」と(心の中で)ハンカチをかじってしまうのでした。

    ただ…モノクロ挿絵にカラーほどの魅力が感じられないことが、ちょっと残念で。
    スタイリッシュ&クールだけでは終わらない「サムシング」が欲しいですね。
    今年はそうだなあ…コメディ作品の絵付けを見てみたいなと思います。
    どんな感じになるだろう?(想像デッドゾーン入り)

    ■奈良千春さんへの評価
    BL界の神絵師にして、アグレッシブに絵を変えてくることで有名な奈良千春さん。
    当へっぽこブログでは何度もその仕事ぶりを絶賛してきました。

    がしかし。昨年は「奈良絵が変わってガッカリ」というレビューが花盛り(…)。原因はクールからホット…というより、ポップでコミカルな絵に変貌したためと思われます。

    スレンダー時代(2005年)→般若時代(2006年)→繊細トーン時代(2007年)→デジタルゴージャス時代(2008年)→不思議バランス時代(2009年)→色白コミック時代(2010年)

    (その変遷をひと目で確認できるのは、「龍&Dr.カレンダー」でしょうか?)
    龍&Dr. 2011年奈良千春カレンダー龍&Dr. 2011年奈良千春カレンダー
    (2010/12/06)
    講談社

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    2009年からのポップ路線に対し、私は複雑な思いを抱いていました。

    「絵がコロコロ変わることが許せない」と憤る方のご意見はもっともだと思います。
    ただ、私は「絵師がみずから絵を変えたいのなら、それを尊重する」と考えます。
    プロ絵師が絵への探究心でもってチャレンジしてくることを否定したくないのです。

    わざとデッサンを崩してきたり、歪みをつけたり、デフォルメしたり。
    奈良さんの絵が完全に崩壊したとは思いません。

    でも本心を云えば、昔のほうが好みです(秋林の奈良ベストは2005年と2008年だったり)。
    そして顔の造作の美しさが減ったことに対しては、やはり大きなショックを受けています。

    一番困惑してしまうのは、すんごいエロ作品にすんごい春画を付けられても、今の絵柄では大きなギャップがあってあまり効果的ではないということ。絵師が作品を殺してしまっては意味がありません。基本シリアス路線だけど、笑える要素のある作品のほうが合っていると思います。それで2010年の奈良さんベスト作品を選ぶとしたら、この2本でしょうか。

    薔薇の刻印 (SHYノベルス250)薔薇の刻印 (SHYノベルス250)
    (2010/08/30)
    夜光 花

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    表紙・裏表紙・口絵の世界観が素晴らしい。夜光さんの個性にまったく負けてない。

    スウィーパーはときどき笑う 交渉人シリーズEX. (SHYノベルス)スウィーパーはときどき笑う 交渉人シリーズEX. (SHYノベルス)
    (2010/12/25)
    榎田 尤利

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    おもちゃ箱みたい♪

    今年もまた絵は変わっていくんだろうなあ…。

    ■2011年期待の絵師
    双子座は背徳の巡り逢い (アズ・ノベルズ)双子座は背徳の巡り逢い (アズ・ノベルズ)
    (2010/05)
    高塔 望生

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    idさん。好感度が高く、嫌われることのない素敵な絵だったのですよ。もっと見てみたいなあ。

    以上、「BL小説挿絵グランプリ 2010」でした♪

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    秋林 瑞佳

    Author:秋林 瑞佳
    「あきりん・みずか」と読みます。
    (BLCD感想はジョセフィーヌ秋太夫が担当)

    風来のネットサーファーにして、
    ハンパない映画ギーク。
    そしてなにかと悩める電脳仔羊。

    気の向くまま、
    ネット場末で人知れず更新中の、
    BL感想&レビューブログです。

    >>ネタバレ上等<<
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