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    「YEBISUセレブリティーズ 3」 リブレ出版 2006年 … 劇団アルベルト

    YEBISUセレブリティーズ3YEBISUセレブリティーズ3
    (2006/09/28)
    ドラマCD一条和矢

    商品詳細を見る

    原作:『YEBISUセレブリティーズ3』 岩本薫 リブレ出版 2006年 
    出演者:一条和矢(アルベルト)×平川大輔(東城雪嗣)、小杉十郎太(大城崇)ほか
    作品選択基準(どうして聴こうと思ったか?):
    2. 好きな声質を持つ声優さんが出演しているから
    6. 原作を読んでいなくて、ドラマCD化したなら聞いてみようかと思ったから

    実は秋太夫、リブレの看板タイトルのひとつである「YEBISUセレブリティーズ」を読んだことがない。いい機会だからCDで聴いておこうかな…と考えてみたがCDもシリーズ化しており、何枚も出ている。面白そうなのは「3」と「5」だけど、いきなりそれから聴いてダイジョブだろうか?とDさんに相談したらば。

    「是みたいな感じ。キャラが山盛りいてその中から1カップルずつ話に出てくるの。単品で聴いても基本的に大丈夫だよー」(アリガトー! Dさん)

    というわけで、ならば最初は一条×平川だなと「3」をチョイス、聞耳。

    熱いイタリア男×クールギャルソン。ともに30代。一条さんやや高音、平川さんやや低音。2枚組。

    ムダに熱いパッショネイトなアルベルト(家具メーカー日本支社長)が、美貌のツンケン極東男子・東城(取引先ビル1Fカフェのギャルソン)に恋をし、百夜通いで有名な深草少将のように求愛すれど、ことごとくフラれ続けて2年が経過。97回目のお誘いもあっけなく即時却下を食らってションボリ…という、根気強く片思いし続ける攻がいつものようにフラれる場面から本編スタート。

    一条さん演じるアルベルトの一途なアモーレ東城っぷりが泣ける。フラれてもフラれても、彼の目に映るのは東城ひとり。攻視点、つまり主人公は一条さんasアルベルトなのだが、「ユキ…かわいい」「しまった、つい熱く語ってしまった」「もっと君を知りたい」「こんなに人を好きになったことがないんだ」「君のことばかり考えている」「頭も心も君に支配されている」「なにを考えているだ、僕は!」と、東城がいてもいなくてもとにかくすべてのシーンが熱い。ひとりハーレクイン状態、まさに劇団アルベルトである。

    ところが、平川さんas東城は「時間の無駄です」「失礼します」と超クールにバッサリ。なぜなら東城の過去に事情があってね…というお約束が見え隠れ。仕事上の付き合いでアルベルトと東城の距離が縮まるにつれ、それらが判明していき、ついにふたりは――と話が盛り上がっていく。途中ツッコミたいことがやーまーほーどー出てくるが、劇団アルベルトの熱演を聴いてると何も云えなくなってしまう(よって不問とする)。

    劇団アルベルトの熱さによって、東城が徐々にアイスブレイクしていく様が聴き所。ラブシーンはビックリするほど甘くて長い。音楽や声優陣の演技がとても良くてブレがないし、キャラ相関がわからないまま聴いた私も展開が理解できたので、たぶん原作ファンも満足な出来だと思う。ムリな場面転換はないし、丁寧に作られているなあという印象。ただし、艶低音の声優さんが多いので、初心者や原作未読の人は誰が誰だか最初に少し混乱するかもしれない。

    綺麗に着地したハッピーエンドをむかえるので、「熱い男とクールな男のツンデレ」「どこまでも直球勝負な甘いハーレクインラブ」がお好きな人には、安心してオススメできる1枚。

    評価:★★★★(平川さんより一条さんの1枚、という感じ)
    好み:★★★★(なんだかんだ云って、私もハーレクインが好きなんだろうなー)

    オマケのラストトラック「セントエビリティ女学院」…ノリに作者の世代を感じちゃう。イマドキの子には伝わるんだろーかー?

    一条さんvs.平川さん。どっちも自前SEで有名な人だから、ラブシーンはすっごいSE対決になるんじゃないかと、内心ビビリながら聴いていたんだけど、一条さんひとり勝ち…とゆーか、「君はなにもしなくていい」(アルベルト)なので、平川さんはただただ喘ぎっぱなしのマグロ状態だった。一条さんは一条さんで最中に喋りっぱなし。どちらも大変だったと思う。熱いラブシーンと愛の言葉。受よりも攻を演じるほうが恥ずかしそうだな、と思ってしまった。一条さんのアルベルトは熱いけれど、鬱陶しさがないので聴き心地がいい。ただちょっと気になったのは、サ行とタ行の発音。たまに覚束ない感じがした(ガイジン仕様だから?)。

    ZERO STARS … 論外/問題外作
    ★ … お好きな人はどうぞ。
    ★★ … つまらない。
    ★★★ … 退屈しない。なかなか面白い。
    ★★★★ … とても面白い。佳作/秀作。エクセレント。
    ★★★★★ … 天晴れ。傑作。ブリリアント。

    「オススメ作品」は基本的に★★★☆以上。
    「絶対オススメしておきたい作品」には@RECOMMEND@マークがつきます。

    *2010年5月25日に書いた感想を加筆修正
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    「忘れないでいてくれ」 Atis collection 2010年 … 遊佐曼荼羅サスペンス


    5月新譜☆【コミコミ特典付★】●忘れないでいてくれ●
    原作:『忘れないでいてくれ』 夜光花 幻冬舎 2009年 
    出演者:安元洋貴(秦野道也)×遊佐浩二(守屋清涼)、檜山修之(塚本)、ほか
    作品選択基準(どうして聴こうと思ったか?):
    2. 好きな声質を持つ声優さんが出演しているから
    8. 原作が好きなので、聞いてみることにした

    ラブシーンの多さに少し引っかかりがあって、4月下旬まで購入を悩んでいたけれど、夜光作品の中で一番好きな『忘れないでいてくれ』のCD化だし、あの個性的なキャラと視覚要素の多いストーリーをどうドラマ化するのか、やっぱり気になってスルーできなかった&声優陣のメンツからフリートークはガチで面白くなってるだろう…という期待に背中を押された形で、予約〆切間近のatis公式でポチって聞耳。

    刑事×記憶操作可能な男。サイコサスペンス。安元さん低音、遊佐さん細めの中低音。2枚組。

    全体的に遊佐さんas清涼(主人公)モノローグが多くなっていたが、鬱陶しさや煩わしさはなく、説明的だとも思わなかった。オープニングからすーっと世界に入り込めたのは、超現象を表現する効果音と落ち着いた音楽、そして清涼を演じる遊佐さんのゆっくりとした語りによって、「物語へようこそ」と誘(いざな)われたから。不思議な能力を活かして、胡散臭い商売をしながら好きなように生きている清涼は、その超現象的な能力と相反するように、人間的で俗っぽい男。遊佐さんが清涼を演じると、嫌味はないけどその感じ悪さが最高で、俗っぽさも出る。ハマり役といっていい。

    安元さんas秦野は、最初タフな刑事として登場するくせ、その後、急激にヘタレて清涼にメロメロとなっていく。ふたりはいわゆるツンデレなのだが、秦野は最中に「〜していいか?」というセリフ連発、私の中ではすっかり「していいかの人」になってしまった。おいしいところは、檜山さんas塚本に持っていかれたという印象があるので、ちょっと損をしたかもしれない。ただ塚本が大変魅力的なキャラであることは、原作の感想でも書いたように間違いはないので、仕方がなかったと思う。塚本を演じた檜山さんは、そのセリフまわしに飄々と俺流に生きる塚本らしさがよく出ていて、素晴らしかった。メイン三者の声は決してカブらず、BLCD初心者でも聴き分けられるほど。キャスティングの上手さを感じた。

    2枚組だけあって丁寧にドラマ化されている。どこを削って何を足すか、その取捨選択が上手い。パンチラインとなるセリフやエピソードを確実に残し、端折って問題ない箇所を端折った上で、清涼の――復讐心に燃えていながらいざ犯人に遭遇すると恐怖を感じてしまう人間らしさ、自己嫌悪からくる自暴自棄な感情をセックスで抑えたいという気持ち、それでも犯人にケリをつけねばと揺れる心などが大フィーチャーされていて、遊佐さんはその心情変化を完璧に演じていた。ラブシーンは5回ほどあるがどれも必要だと思ったし(ビコーズ、1回ごとに清涼の心情が変化しているから)、サスペンスパートのクライマックスを妨げてなかった。清涼が本来の自分と対峙するラストは感動的であり、全体的に原作よりリリカルな出来になっていたと思う。

    最初のゴーカン場面は好みが分かれるところだが、「勝手に記憶を覗いた自分も悪い」と清涼自身が判断しているならば、私はその気持ちを尊重する。問題はその場面のあと。声優陣の演技はパーペキ、だが演出に異議あり。気になる人は気になる程度のレベルとしても、私の耳と右脳が許さないので、以下、阿部さんにダメ出し。

    直前のゴーカンシーンを和らげるためか、あるいは直後の秦野と清涼の会話が意外とほのぼのすることに焦点を当てたかったのか、「森の妖精さん、こんにちは♪」的ほのぼのBGMが流れてしまって、ガッカリした。フィーチャーすべきは、ほのぼのさじゃない。身体を重ねてしまった経緯はともあれ、記憶を操作できる能力を知った男から「俺の過去を消してくれ」ではなく「これも俺の一部だから(≒忘れたい過去も受け入れている)」と云われる清涼の、大きなターニングポイントはそこにあったのに。あのBGMはその後のふたりの会話においてはピッタリくるが、あの瞬間は違う。秦野が零した言葉が清涼に大きな影響を与えたはずなのに…BGMでポイントが流されてしまった。このズレた演出だけは、どうしても許せない。

    以上、ただ一点のダメ出しはあれど、2枚通してとても面白く聴けた。なんだかんだ云ってラブラブなふたりだし、後半一気にサスペンスに雪崩れ込むリズムは良いし、ラストは感動的でホロリとくるし、脇キャラもいい味が出ていて、原作を上手くCD化したなと感じた。

    遊佐さんや夜光さんの大ファンならマストバイだが、BLCDとしてこれほど出来たタイトルはそう頻繁にリリースされないので、興味のある方はぜひ。

    @RECOMMEND@
    評価:★★★★☆(効果音などの音作りが上手い作品だったなー)
    好み:★★★★★(特典フリートークCDで爆笑♪…T海さんが痛風になりませんように〜)

    遊佐さんが本編から特典までぐったりするほど喋り倒し、よくよく聴いてみれば、清涼の中学時代まで可愛く演じているという、最初から最後まで遊佐曼荼羅な作品だった。私は遊佐さんが大好きなので、このCDを買って良かったとしみじみ思ってるんだけど…これ聴いてて、なんで遊佐さんが好きなのか、理由がもうひとつわかった。私、遊佐さんの喘ぎが好きなんだ!…BL出てる声優さんで、一番好きな喘ぎだと気が付いたよー。ちょっとかすれるところが色っぽくて、不自然じゃなくて、頑張りすぎてなくて、声の高さもちょうどよくて、聴いてて居たたまれなくなることがあまりないんだもの。私にとっては神喘ぎだー♪…安元さんas秦野が「憎まれ口叩いていた奴が俺の腕の中で可愛い声出すんだ、そりゃ興奮するだろう」と云ったけど、その気持ちがわかる、たしかに可愛い☆

    ZERO STARS … 論外/問題外作
    ★ … お好きな人はどうぞ。
    ★★ … つまらない。
    ★★★ … 退屈しない。なかなか面白い。
    ★★★★ … とても面白い。佳作/秀作。エクセレント。
    ★★★★★ … 天晴れ。傑作。ブリリアント。

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    「龍と竜」 フィフスアベニュー 2007年 … 人情VシネマBL

    龍と竜龍と竜
    (2007/11/30)
    イメージ・アルバム小野大輔

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    原作:『龍と竜』 綺月陣 海王社 2007年 
    出演者:中村悠一(石神龍一郎)×小野大輔(乙部竜城)、菊池こころ(颯太)、羽多野渉(奨)ほか
    作品選択基準(どうして聴こうと思ったか?):
    3. 気になる声優さんが気になる役で出演しているから
    5. 気になっていたけど、ニガテな作家だったので原作スルーしていた作品だから

    6. 原作を読んでいなくて、ドラマCD化したなら聞いてみようかと思ったから

    「綺月作品…私に聴けるだろうか…」とビビリながらも、「中村×小野」「中村メイン初攻」という魅力に負け、特典CD復活キャンペーン中だったフィフス公式サイトにて購入、聞耳。

    冒頭、ヤクザの石神(攻36歳)がやってきて一言、「キャラメルラテショートミルク多め」。
    誰?このオッサン?…聴き覚えのない低音ボイスに面食らい、思わずクレジットを再確認。あの中村さんが、こんな超低音を出すなんて!(もはや別人28号)…中村さんだと気がつかない人は多いと思う。

    ◆参考:中村さんのBL代表作 
    「DEAD LOCK」(ユウト)、「窮鼠はチーズの夢を見る」(恭一)、「Punch↑」(浩太)

    「小野さんがホスト?中村さんがヤクザ?珍しい」と思いながら聞き始めたものの、低音ボイスの中村さんが男気溢れるヤクザをノリノリに演じていたので、驚いた。低音になっても艶が失われない声と演技力に心底感動。地声より低音になると、それが枷になって演技に限界を感じる演者が多いのに、それがなかった。やーらーれーたー!…小野さんだって好演してる、でもこれは「中村さんに持っていかれた1枚」だと思う。

    いわゆるヤクザものであるが、「お前を手篭めにしてやる」と無体するラブは描かれていない。4歳児の弟をひとりで育てている主人公・竜城は兄というより母親のようだし、子育てを心配して受をかまい出すヤクザの石神(攻)は、ベタなホームドラマに出てくる父親のようだった。でもそんなほのぼのホームドラマは続かない。弟拉致事件が発生、竜城は窮地に立たされてしまう。いったい誰が拉致したのか――と話がだんだんハデになっていき、ドカズカバキ!と乱闘シーンが展開、石神が大活躍をする。これぞ男が惚れる男!――と、雰囲気はホームドラマから一気にB級感漂う人情Vシネマへ変わっていく。よって1枚通して聴いた印象はホームドラマというよりVシネマだった。石神に惚れる竜城の気持ちは、男性でも理解しやすいんじゃないだろうか?

    CD化によってエピソードはいろいろ削られたかもしれないが、ベタな話を小気味よく1枚にまとめたと思う。声優陣が全員いい演技を披露してくれたので、まったく退屈せず楽しく聴けた。ツッコミどころ満載なセリフは気になれど、エンターテインメントなので深く考えないことにした。最後にある短めなエロ(あれでも増やしたんだそう)も自然な流れだったので、納得できた。綺月さんの『龍と竜』って、こんな話だったのかー。

    評価:★★★☆(役では中村さんが36歳で小野さんが20歳)
    好み:★★★☆(特典CD収録のメンズトークな座談会に爆笑。☆半星は座談会分)

    「DEAD LOCK」「Punch↑」聴いた後にこれ聴くと…「本当に同一人物?」と中村さんの声で面食らう。

    ZERO STARS … 論外/問題外作
    ★ … お好きな人はどうぞ。
    ★★ … つまらない。
    ★★★ … 退屈しない。なかなか面白い。
    ★★★★ … とても面白い。佳作/秀作。エクセレント。
    ★★★★★ … 天晴れ。傑作。ブリリアント。

    「オススメ作品」は基本的に★★★☆以上。
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    *2010年5月13日に書いた感想を大幅改稿

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    「梨園の貴公子」 インターコミュニケーションズ 2005年 … 場数を踏んできた男

    梨園の貴公子梨園の貴公子
    (2005/12/10)
    ドラマCD井上和彦

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    原作:『梨園の貴公子』 ふゆの仁子 ビブロス 2004年 
    出演者:森川智之(常磐宗七郎/春日孝匡)×井上和彦(尾上浅葱)、飛田展男 (常磐紫川)、堀内賢雄 (千石)、ほか
    作品選択基準(どうして聴こうと思ったか?):
    3. 気になる声優さんが気になる役で出演しているから
    5. 気になっていたけど、ニガテな作家だったので原作スルーしていた作品だから
    6. 原作を読んでいなくて、ドラマCD化したなら聞いてみようかと思ったから

    美貌で性悪の危険な男、『色悪』。彼こそが、歌舞伎界の名門の御曹司で、華も実力も備えた常磐宗七郎だ。カメラマン尾上浅葱は、強引に持ち込まれた写真集の企画に反感を抱く。「二週間で絶対に引き受けさせる」という傲慢な態度。だがファインダーを通して観た常磐はゾクゾクするほど艶っぽく、高慢な浅葱のプライドと恋心まで刺激して…!?

     
    梨園を舞台に「圧倒的な魅力を持つ男とクールビューティとの恋の駆け引き」を描いた年下攻モノ。

    「場数を踏んできた男の初受なら聴かねばならぬ、止めてくれるな!」という訳のわからない使命感に燃え滾り、その勢いで井上和彦さんの初受作品を購入。そして聞耳。

    どこでもいきなり口説き出したり、手にチューしたりといった「は?なんですかアナタ?」な攻の言動や行動は、BLなんだから仕方がないと思うにしても…直情的かつ説明的なセリフが多いので、攻と受の駆け引きがとても無粋に感じる。当て馬までもが気持ちや経緯をセリフで片付けてしまう。全体的に繋ぎが雑で、浅葱と千石の関係、常盤のスキャンダル、千石の秘密といった大事な話が唐突に出てくるので、聞耳中に何度も「へ?そうなの?」と面食らってしまった。原作がそうなのか、脚本化に失敗したのかはわからないが、もう少し厚みと深みが欲しい。

    井上さんの受は――「高慢なクールビューティ」「32歳」という設定だと正直キビシイ。だが森川さん相手だったからか、釣り合いが取れていたし、セリフやキスの間合いなどはとても自然に感じられた。なお、助六の場面では、飛田さんが素晴らしかったと書いておく。もちろん歌舞伎役者ではないので本物とは比べられないが、それでも見事だったと思う。

    それにしても…常盤のどこが色悪なんだろう?
    私にはフツーの純情男に思えた。

    評価:★★★(うーん…)
    好み:★★★(秋太夫、学生時代に南座でバイトしていました)

    「ヘッドフォンで聴くことにより、3Dサウンドで楽しめます」「For Headphones」とケース裏に書かれてあったけど、井上さんの声&吹替演技なら、スピーカー通したほうが(私は)好き。

    ラストトラックの和やかなキャストトーク(森川・井上・堀内)によれば、普段ならスタジオのギャラリーは2〜3人程度なのに、「梨園の貴公子」収録では10人以上もいたとか(殆どが女性、さらに入れ替え制)。70年代から第一線で男前を演じてきた井上さんがどんな受するのか…そりゃ興味あるよねー。

    ZERO STARS … 論外/問題外作
    ★ … お好きな人はどうぞ。
    ★★ … つまらない。
    ★★★ … 退屈しない。なかなか面白い。
    ★★★★ … とても面白い。佳作/秀作。エクセレント。
    ★★★★★ … 天晴れ。傑作。ブリリアント。

    「オススメ作品」は基本的に★★★☆以上。
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    *2010年4月20日に書いた感想を大幅改稿

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    「夢見る星座」 キャラモモ 2008年 … 世界観のある作品は大変

    夢見る星座夢見る星座
    (2008/03/26)
    ドラマ平川大輔・成田剣・小野大輔・武内健ほか

    商品詳細を見る

    原作:『夢見る星座』 草間さかえ リブレ出版 2007年 
    出演者:成田剣(柳沼)×平川大輔(久世)、平川大輔(委員長)×小野大輔(山口健介)、小野大輔(往彦)×武内健(稔)、ほか
    作品選択基準(どうして聴こうと思ったか?):
    2. 好きな声質を持つ声優さんが出演しているから
    6. 原作を読んでいなくて、ドラマCD化したなら聞いてみようかと思ったから

    大輔対決+草間作品ということで聞き耳。
    (生き別れのいもりん、ありがとー!)

    ■「夢見る星座」 成田×平川
    上司(ストレート)×部下(ゲイ)モノ。
    首あたりから背中、隠れたところにあるホクロをつなげれば星座になる…と考えるなんて、ずいぶんとロマンティックでリリカルな男のように思えるが、柳沼(攻)はごくフツーのオヤジリーマンだったりする。

    ごくフツーのオヤジと、そんな上司にずっと思いを寄せてきた部下の若いゲイ。
    日常会話が続いたあと、ふたりきりになってしっとり語られる「ホクロと星座」。

    冒頭こそごくフツーのBLという感じだが、聴いていると突然、見知らぬ路地に放り込まれたような感覚に陥り「今、私はなにを聴いているのかしら?」「どこか懐かしい」という気分になっていく。日常の中、一瞬時が止まったようにして起きるノスタルジックでロマンティックなシチュエーション――オーディオドラマという形態になってもそこには草間さんの世界があった。

    成田さんがごくフツーのリーマン上司を演じていて新鮮。平川さんはクールなのかな〜?と思ったら、これが意外や可愛いい受だった。ともに高すぎず低すぎず、声と音のレベルの面でもたいへん聴き心地の良い1本。

    ■「されど美しき日々」 平川×小野
    不細工受。大輔対決。
    主人公ヤマケンは、小学生のときに「ネズミ」とあだ名を付けられていじめられていた――そのくらいの年頃には外見に対するいじめが周りであったよなあと、CDを聞きながらふと昔を思い出した。子どものいじめは単純で残酷だ。

    ヤマケンを助け、「好きだ」と云ってくれた委員長。数年後に再会したとき、彼は記憶喪失を患ってヤマケンを忘れていた。だけどそれでも委員長はもう一度ヤマケンを好きになる――ああ、なんて運命的でロマンティックな恋なの…とうっとりさせといて、いじめの原因となった場面をしなりと挿入。誰がヤマケンをヘンな顔と云いだしたのか。そのうっすら黒い真実が、感動的な話にほんのりと苦みを与えていた。

    小野さん相手だと平川さんが攻になるのが意外、不細工なネズミ男をハンサムな小野さんが演じたのも意外、さらにそんなふたりが高音で小学生役を演じていて意外と、聴く人によってはとても希少で貴重な1本。

    ■「夏の道しるべ」「夏の道しるべ2」 小野×武内
    ひと夏の経験(?)モノ。小野vs.武内、初対決。
    今は誰も住んでいない貸家――その昔、そこに住んでいたのは高齢の女性。主人公は祖父と一緒によく彼女のもとを訪ねていた。祖父も女性も亡くなり、受験勉強のため貸家を訪れた主人公の前に、ひとりの男が現れる。コイツはいったい誰だ?

    おじーちゃん憧れの相手、密かな思い、そして孫の時代になって――と時の流れだけでもうノックアウト。老いらくの恋が孫の恋にも影響を与えていくところがいい。とてもノスタルジック。

    初めての小野×武内。エロはそんなに激しくなかったので聴きやすかったけれど、小野さんって滑舌が弱い人かもしれない(たとえば「海王社」は「かーよーしゃ」に聴こえる)。アニメではどうなのかな?

    *******************

    目当ては小野さんだったのに平川さんもいた。大輔対決だー。

    CDはどうだったかというと――原作未読で聴いても「草間さんの世界だなあ」と思えた。ただ淡々としているせいか、大切な場面やセリフをうっかり聴き逃してしまって慌てて巻き戻す…ということがしばしばあった。もとからいろいろと足りない作品にどの言葉をどう追加していくか、世界観を壊さずに場面の転換や心情の変化をどう表現していくか…脚本化や演出、演技で相当苦労したと思われる。そのままだとなにをしているか、どういう感情なのかわかりづらい。かといって、行動や行為を表すセリフが増えすぎると無粋になってしまう。求められるのはその一歩手前。草間作品のドラマCD化は、かなり難しいんだなと思った。成田さんがスタジオ入りしたら、先に「されど美しき日々」の収録を終えた平川さんがいて、ぐったり放心状態だったとフリートークで語られていたように、「どうしたら世界観を壊さずに演じられるか」と声優陣も相当苦労された模様。

    ドラマの出来はみな同じ…というか、飛び抜けて「コレ!」という1本はなかったので、聴くときの気分で好みが変わりそうな1枚。

    評価:★★★☆(古いトランジスタラジオから流れるドラマを聴いているような気分になる)
    好み:★★★☆(エロは控えめです)

    フリートークで成田さんが「寝る前に聴いて欲しい」と云っていて、思わず納得してしまった。ビコーズ、三篇すべて聴き終わるまで、私は三回も寝落ちしてしまったからで…なんだろう、「羊でおやすみ」CDよりよっぽど催眠効果のあるCDに仕上がっていた。それが狙いとは到底思えないんだけど…とりあえず付加価値ということにしておこうか、うん。


    ZERO STARS … 論外/問題外作
    ★ … お好きな人はどうぞ。
    ★★ … つまらない。
    ★★★ … 退屈しない。なかなか面白い。
    ★★★★ … とても面白い。佳作/秀作。エクセレント。
    ★★★★★ … 天晴れ。傑作。ブリリアント。

    「オススメ作品」は基本的に★★★☆以上。
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    *2010年10月26日に書いた感想を加筆修正

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    「よくある話。」 ムービック 2009年 … キャスティングが命

    LYNX CD COLLECTION よくある話。LYNX CD COLLECTION よくある話。
    (2009/08/26)
    イメージ・アルバム三木眞一郎

    商品詳細を見る

    原作:『よくある話。』 中原一也 幻冬舎 2009年 
    出演者:森川智之(池田優作)×三木眞一郎(袴田俊樹)、ほか
    作品選択基準(どうして聴こうと思ったか?):
    3. 気になる声優さんが気になる役で出演しているから
    7. 原作はそれなりの面白さで、ドラマCD化したほうが面白くなりそうだと思ったから

    冴えない中年オヤジの袴田俊樹は突然、元AV女優の妻に離婚を迫られる。その夜、バーで泥酔した袴田は、気づくと同じ会社の出世頭・池田優作と全裸で同じベッドに……。その日から、モテる池田の熱烈な口説き攻撃がはじまる。押しが強くAV好きの池田に、なんとなく流される袴田。だが偶然、池田が袴田の別れた妻のファンだと知ってしまい――!?


    原作を読んでいるときから、「こりゃドラマCD向きだ、イメージ通りで上手い声優をふたり揃えたら、原作超えるかも?」と思っていたらば、この設定でこの話ならこれ以上の良縁(?)はないだろう森川×三木にて早々にCD化。考えることはみな同じ?…思わずニヤリ☆で聞耳。 

    三木&森川ふたりの演技が絶妙。主人公・袴田はボンヤリしたつかみどころのないキャラで、原作読むと「こんな奴いるかよ?」で終わりそうな浮世離れ系なんだけども、三木さんが袴田を演じると説得力が増すとゆーか、自分のことをまるで他人ごとのように話すもんだから、聴いているこっちまで三木さんのペースによって流され、つい一緒になって「まいっか」と思ってしまう。とんでもない妖精さんっぷりである。そんな袴田にホレてしまう年下大型ワンコ・池田を、森川さんがまたそのものズバリ「誰が見てもカッコよく、性格までいいのに熟女AV好きの残念な男、そして好きな相手に押すことしかできず、引くことがヘタ」で演じていて、恋愛に不器用な男っぷりがよく伝わってくる。そんな男がどんなにがっついても袴田にぬらりひょんされてしまうやりとりは、何度聴いても笑える。つまりこのドラマCDは、三木&森川がっつきぬらりひょんダイアローグが最大の聴き所になっていると思う。

    袴田流されすぎだとか、池田に「押し倒して思いをぶつける」以外のテクがないとか、クライマックスで起きる事件がありきたりだとか、気になる設定やストーリーラインの弱さは多々ある。でもそれはすべて原作通りであり、そんな原作をベースにしているんだから仕方がない。中原さんに対して失礼な云い方になってしまうが、原作に足りないものがなにか、ドラマCDでもわかってしまうということだろう。

    いろいろ気になる点はあれど、とにかく三木&森川が素晴らしい。これほどキャスティングが大事だと思い知らされた作品は他にない。個人的には大満足の1枚。

    評価:★★★★(出来はCD>原作。全編に流れるジャズ系ミュージックもいい感じ)
    好み:★★★★(三木さんってヘンな人を演じるの、ホント上手いよなあ〜)

    ただ森川さんの声で20代は…正直キツイかもしれないなー。

    原作の感想でも書いたんだけど、池田をAV好きとしたのがちょっともったいない。彼が話すビデオの内容や、袴田にせまる際の芝居じみたセリフや行動から察するに、AVというよりは往年のロマンポルノ、もしくはピンク映画のような感じ。なので、AV好きではなくロマンポルノやピンク映画好きにすればよかったのに。そのほうが女優さんに対する純粋な憧れだとか、シチュエーションに萌える男の雰囲気がより出たと思う…ってか、原作で一番気になった設定がそこだった私のほうが問題ありかしら?

    ZERO STARS … 論外/問題外作
    ★ … お好きな人はどうぞ。
    ★★ … つまらない。
    ★★★ … 退屈しない。なかなか面白い。
    ★★★★ … とても面白い。佳作/秀作。エクセレント。
    ★★★★★ … 天晴れ。傑作。ブリリアント。

    「オススメ作品」は基本的に★★★☆以上。
    「絶対オススメしておきたい作品」には@RECOMMEND@マークがつきます。

    *2010年4月13日に書いた感想を加筆修正

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    「是」ディアプラス付録CD 新書館 2009〜2010年 … お得で楽しいオマケCD

    今年(だっけ?)連載が終了した大人気作「是」は、全巻すべてがドラマCD化、「なんでこんなすんごい人気の人ばっかりなの?」という超超超ゴーカな声優陣によって演じられています。

    本編とは別に短編もCD化、連載していた月刊ディアプラスやファンブックの付録(あるいは全プレ)という形式で8タイトルほど世にリリースされています。以下、そのうち秋太夫が持っている3タイトルの感想/レビューです。

    Dear+ (ディアプラス) 2009年 09月号 [雑誌]Dear+ (ディアプラス) 2009年 09月号 [雑誌]
    (2009/08/12)
    不明

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    ◆「双子と台本読み篇」月刊ディアプラス09年9月号付録
    出演者:鈴木達央(三刀星司) ×梶裕貴 (初陽) 、中村悠一(三刀月斗) ×梶裕貴 (初陽)

    言霊師でありながら人気声優として活躍している双子の星司と月斗。ふたりはBLCDの収録を明日に控え、初陽に台本読みを手伝ってほしいと云い出す。しぶしぶ承知した初陽だったが、その台本がまたすごい内容で…という、BLCDで劇中劇が楽しめる短編ドラマ。

    本編からフツーに考えれば「くんずほぐれつ団体戦」になるはずの双子+初陽の3名が、この短編CDではそれぞれがそれぞれの劇中劇で絡み、残った双子の片割れがナレーションを担当する。特筆すべきは、その劇中劇が「フツーのBLCDでだって、このメンツ(中村・鈴木達)でこれはないだろうなあ」と思わせる内容だということ。すごく得した気分になってしまった。

    劇中劇は展開・キャラともに大笑いしちゃうほどベタッベタ王道路線、正直、これがフツーにリリースされていたらスルーしていたと思う。鈴木達さん・中村さん・梶さんが「月斗・星司・初陽」としてノリノリに演じてるからこそ大いに楽しめたというか、聴いてるこっちは「是のキャラが王道BLを演じている」「声優陣の本音っぽく聞こえる」のが面白くて仕方がなかった。そして大笑い。話のクローズで「くんずほぐれつ団体戦」な雰囲気に流れていくいつものノリがあるので、劇中劇がメインの中でも、「是」らしさがしっかり残っている。なんて素晴らしい。発想と企画勝ちの1枚。

    @RECOMMEND@
    評価:★★★★★(BLエンタメの極み。なんて愉快なオマケCDだ♪)
    好み:★★★★★(中村さんと鈴木達さんだったから、というのも実は相当にポイントが高い)

    「先輩声優のマキさん」に大ウケ。それって…(たった1字違いの)あの独特の節回しする人のことかしら?


    Dear+ (ディアプラス) 2010年 05月号 [雑誌]Dear+ (ディアプラス) 2010年 05月号 [雑誌]
    (2010/04/14)
    不明

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    ◆「夜を守る」月刊ディアプラス10年5月号付録
    出演者:子安武人(守夜)×小野大輔 (隆成)、 三宅健太 (八代玄間)、平川大輔 (氷見)、ほか

    用心棒をしているおかまバーで、病欠ホステスの代わりにホステスを臨時にすることになってしまった隆成。女装姿は絶対に見られたくないと内緒にしていたのにバレてしまい、守夜だけでなく玄間と氷見にまで店に来られてしまった。しぶしぶ三人のテーブルについた隆成だったが、ちょっとした事件が起きて…という軽いノリの短編コメディ。

    守夜と隆成って「是」のキャラなんだけども、ふたり一緒にいるとなんだか「調伏!」とか云い出しそうなルックスだし、本編でもあまり甘さがないお話担当だったこともあって、こういう軽く楽しめる短編はファンのみなさんなら聴いてみたいのでは?

    是-ZE- (5) (ディアプラス・コミックス)是-ZE- (5) (ディアプラス・コミックス)
    (2007/06/30)
    志水 ゆき

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    玄間と氷見は絡みナシ。玄間が隆成をからかって遊んでいたり、氷見と軽い痴話げんかをしたりしている。守夜×隆成の絡みは短いながらも「…付録につけてダイジョブ?」と心配するくらいしっかりあった…ことよりビックリしたのは、小野さんが本編CDより可愛らしく喘いでいたこと。小野さん!やればでき… こういう声も出せるんですね!

    大人気の小野さんが続編以外のBLCDに主演することはもうないだろうなあ…と思うと、大変貴重な1枚。

    評価:★★★★(喧嘩シーンでの小野さんの「ハッ!」というセリフが一番好きです♪)
    好み:★★★★(内容がしっかりある短編だなあ)

    ドラマCDオープニングでのタイトルコールは不要だと思っているけど、入れるならば全部子安さんにして欲しい。


    是―ZE― ファンブック是―ZE― ファンブック
    (2010/04/24)
    志水 ゆき

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    ◆「春も宵宵」『是 -ZE- ファンブック』特別ふろくミニドラマCD
    三宅健太 (玄間) ×平川大輔 (氷見)、子安武人(守夜) ×小野大輔 (隆成)

    隆成が福引で温泉旅行を引き当てた。さっそく守夜を誘って温泉へ行くが、なぜかそこには玄間と氷見もいて――という2カップルによるドタバタ&しっぽり温泉旅行記。

    ファンブック掲載の短編をそのままドラマCD化したもの。2カップルによる「同じ場所だけどそれぞれ違った温泉旅行」が描かれており、玄間×氷見は超甘い。まさに蜜月夫婦。演じた三宅さんと平川さんはピッタリ。守夜×隆成は、彼らなりの矜持がそれぞれにあるので、甘いというよりどこか酸っぱさがある。個人的には隆成のドタバタ受のほうが好き。子安さんの一見(いや一聴か)朴念仁風な守夜というキャラがあってこそなので、ああイメージぴったりだ、子安×小野でよかったなあと思った。コミックを読みながらCDでトレースする楽しさもある1枚。

    評価:★★★★(幸せの1枚ですね)
    好み:★★★(個人的には王道すぎて物足りない…かな?)

    平川さんは、脚本と原作をしっかり読み込んで役を研究する方として知られている。氷見がすんごいやられ方をしている本編を読まれたかと思うと…頭が下がる…。

    ZERO STARS … 論外/問題外作
    ★ … お好きな人はどうぞ。
    ★★ … つまらない。
    ★★★ … 退屈しない。なかなか面白い。
    ★★★★ … とても面白い。佳作/秀作。エクセレント。
    ★★★★★ … 天晴れ。傑作。ブリリアント。

    「オススメ作品」は基本的に★★★☆以上。
    「絶対オススメしておきたい作品」には@RECOMMEND@マークがつきます。

    *2011年10月2日に書いた感想をほぼそのまま転記

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    「黄昏に花」 マガジン・マガジン 2004年 … よどみ萎え、枯れて舞え

    ピアスCD 黄昏に花(たそがれにはな)ピアスCD 黄昏に花(たそがれにはな)
    (2004/10/10)
    平川大輔、宮林康 他

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    原作:『黄昏に花』 樹生かなめ 大洋図書 2004年 
    出演者:平川大輔(小田原保徳)×宮林康(岩井忠生課長)、千葉一伸(辻繁之)、雪野五月(真砂亜希子)、他
    作品選択基準(どうして聴こうと思ったか?):
    8. 原作が好きなので、聞いてみることにした
    番外.「聴いてみて下さいね☆」とお友だちからオススメ頂いたから

    大洋図書から出ている原作『黄昏に花』のうち、表題作を忠実にドラマCD化。

    誰もが羨むエリート街道を順調に歩み、将来を約束されていた大手銀行マン・岩井は、土壇場で倒れて失墜。派閥の後ろ盾まで失くして、関連子会社の課長職に左遷、妻子は去り、そのショックから不能になってしまう。左遷・離婚・不能・揶揄の不幸を背負って10年が経過。まともな部下のいない部署で日々淡々と業務をこなしながら、人生の黄昏時に向かって穏やかに過ごしていた。そんなある日、かつて勤めた銀行の若きエリート・小田原を助けたことから、猛アプローチを受けることに。負け組人生を受け入れ、つつましい生活をしていた45歳の男に、熱く迫る25歳の美男エリート。その恋の行方は?――というビックリ設定による年の差モノ。猪突猛進エリート×哀愁オヤジ。哀しくも可笑しい介護ラブ。平川さん中音、宮林さん中音。

    課長が部下(女)の部屋に引っ張り込まれて、不能を知られるシーンから物語は始まる。そして話の進行とともに判明していく、課長の悲哀と社会の不条理。不思議と嫌な気持ちにならないのは、課長が潔く自分の身の上を受け入れているからで、それもひとつの生き方かなと思えてくる。

    宮林さんのやや棒っぽい語り口が課長の枯れっぷりに見事マッチしていて、モノローグを聴いているだけで「課長ーーーーっ!」と叫びたくなる。ただし、課長は枯れてはいても腐ってはいない。とんでもなく不幸な目に遭ったのに不平を云わず、ありのままを受け入れ、人生の黄昏時に向かって歩いている――実は誰よりも強く、そして覚悟を決めた男であり、宮林さんの声と口調にはその強さが感じられる。そんなある意味とっても強い男に、今度はまた別の意味でとっても強い男・小田原が猛烈アタックを仕掛けてくるのだが、平川さんがBL作品で、こんなに誰かに惚れまくって押しまくる攻役を演じるのはかなり珍しい。よってオヤジ受ファンだけでなく、平川ファンにもオススメできる1枚といえる。凛々しいけれど人の話を聞いていない猪突猛進っぷり、でも大騒ぎするのではなく落ち着いているというギャップ、そして時折り聞かせてくれる甘えた口調――どれもが実にいい声で、聴き惚れる。ただしメインはやはり課長、小田原は登場するまで5トラックほどかかるので注意。

    不能という設定なので、課長は「感じない」。看病するつもりが形勢逆転、なんとしてでも!と意気込む小田原と、身に起きたことに驚きながらも自分を見失わない課長。ラブシーンとともに超ビックリダイアローグが始まり、その内容に面食らうものの――ふたりがあまりに真剣なのでその温度差が余計滑稽に感じられ、聴いているとついふき出してしまう。小田原は課長を翻弄しているつもりだろうが、実は翻弄されてもいたりする。

    また脇キャラが個性的で、真砂さんの「勝負カレー事件」では大笑い。樹生節と演出によってかなりデフォルメされていても、こんな常識外れのOLっていそうだよなあと、つい課長に共感してしまった。課長の部下はどうしようもないし、かつてのライバルだった新藤の嫌味にもウンザリする。それでも会社は機能するという不条理さ。なんともやるせなくせつないが、それが話に深い味わいを与えていると思えるのは、作品と演者が持つ「悲哀や不条理ですら笑いに昇華させる力」と、枯れて始まったこの話にほのかな明るさ(未来)が感じられるからだろう。

    自分の目に映る情景がいつもと違う、一度は枯れた人生に再び彩りが添えられるのかもしれないと、課長がなんとなく気づいたところで物語は終わる。え?そこで?と唐突に感じるかもしれないが、10年もの間、ずっと色のない世界にいた課長がそう気づくその瞬間こそが、実はこのドラマにおける最大の事件、そして聴きどころだと私は思う。鮮やかすぎる幕引きと相反するかのように、ゆっくり押し寄せてくる穏やかな余韻。心に感動という文字が静かに刻み込まれていく。なんて素晴らしい。

    宮林さんas岩井課長のモノローグによって構成されているので、聴き始めはもたつくかと不安になったが、とてもテンポ良くまとめられていた。キャストのイメージは一致しているし、演技も素晴らしい。さらに作品レベルを引き上げたのは、音楽。ギターによるBGMがスタイリッシュで素晴らしかった。

    悲哀を背負い、誰よりも不幸な過去を持っているはずの課長に心癒されていく不思議な1枚。

    @RECOMMEND@
    評価:★★★★★(隠れた傑作。パーフェクト。星はいくつあっても足りない)
    好み:★★★★★(今現在「嵐のあと」と本作が、私のオールタイムベストです)

    ビルカム・チヨダに転職して、課長のお世話をしたい。真砂さんとだって鍋囲んでやるさ!岩井課長LOVE!お慕いしております!そうなると小田原はライバルだあああっ!うおおおおお!

    樹生かなめ原作のドラマCDで、今でも購入できるはこれくらい?(密林では今売り切れているけど、たぶんお取り寄せ可、中央書店では在庫有)。原作には続編があるんだけど…みなさんが期待する内容がそこに描かれているかというと、ちょっと違う。そういう「続き」は、仮に原作の3巻目が出たとしても…なんとなくないような気がする。いやその…ネガティブにとらえているんじゃなくて、樹生さんって「課長の不能が治り、小田原とどうにかなる」という続きを書く作家かな?ということ。見事な枯れっぷりの不能オヤジに若きエリートが猪突猛進するチグハグさ、世間の不条理をベースにした哀しさと可笑しさ。そこを突き詰めて描きたいんじゃないかな?って。樹生さんフォロワーなら、私がそう思う理由をわかって下さるかしら?ちなみに、そのチグハグさを続けて聴きたい樹生フォロワーのひとりして、私は当然「続編求む」。もちろんCDも。

    ZERO STARS … 論外/問題外作
    ★ … お好きな人はどうぞ。
    ★★ … つまらない。
    ★★★ … 退屈しない。なかなか面白い。
    ★★★★ … とても面白い。佳作/秀作。エクセレント。
    ★★★★★ … 天晴れ。傑作。ブリリアント。

    「オススメ作品」は基本的に★★★☆以上。
    「絶対オススメしておきたい作品」には@RECOMMEND@マークがつきます。

    (原作については「Continue Reading」以下に)

    Continue Reading

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    「地下鉄の犬」 ティームテンタテインメント 2011年 … 可愛くてロコツ

    地下鉄の犬 ドラマCD地下鉄の犬 ドラマCD
    (2011/06/15)
    イメージ・アルバム

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    今、↑の密林では157ポイント還元中ですよー!

    原作:『地下鉄の犬』 草間さかえ コアマガジン 2010年 
    出演者:羽多野渉(朝倉智紀)×千葉一伸(篠田昌昭)、市来光弘(小林)ほか
    作品選択基準(どうして聴こうと思ったか?):
    3. 気になる声優さんが気になる役で出演しているから
    8. 原作が好きなので、聞いてみることにした

    ドラマCD化が難しそうな草間さかえ原作の中でも、個人的に好きな作品だったので購入、聞耳。

    捨てられるように妻と離婚した篠田。会社帰りに寄った煙草屋兼骨董屋で出会った店主の朝倉に、書類を入れる箱を見繕って欲しいと依頼したことから、篠田は店へと通い出す。そして朝倉とまったりとした時間を過ごすうちに、実は朝倉はゲイで篠田が好みだと判明する。それに気づいて驚く篠田だったが、今までの自分を振り返って正直になり、朝倉を受け入れて――という、地味で可愛いオヤジが超可愛い性格の年下青年にスコーンと落ちていく話。そしていつもの草間ワールド。

    原作を読んでいたとき、なんて可愛いふたりによる穏やかな話なんだ〜♪とまったり気分でいたら、いきなり告白が始まってビックリ、ラブシーンでのロコツな会話にまたビックリ、そして攻だと思ってた篠田が受だと知ってまたまたビックリ!…と意外な真実がポロポロと判明して、キャラと一緒に面食らっていたのだが、ドラマCDでもそれが見事に表現されていたので、感動した。千葉さんの篠田、羽多野さんの朝倉はイメージドンピシャで、演技も素晴らしい。文句のつけようがない。オーディオドラマ化が難しいと云われる草間作品だが、今まで聴いた中で本作がもっとも成功していると思う。わかりやすいと書いてる自分が信じられないほど。

    まったりと始まって、余裕のあるダイアローグが続き、年下ワンコがオヤジに夢中で可愛くばうばう♪という、ゆっくりとした間と空気そして年下攻好きにはたまらん話なのに、ふたりのラブシーンが始まるや、その雰囲気が一転する。まったり余裕はどこのお山へ飛んでったか、超ロコツなセリフが飛び交い、超リアルにふたりが呻き喘ぐという合体シーンに流れ込んでいく。その急変落下ぶりたるや、フリーフォールのごとし。ただどんなに余裕のない状態でも、攻の可愛らしさと受の穏やかさはちゃんと残されているので、聴いているとついついプっと吹き出してしまうという、リアルながらもほほ笑ましいラブシーンに仕上がっている。

    ところどころでどんなに驚かされても、聴いていると穏やかな気持ちになれるし、千葉さんと羽多野さんの声と演技に癒されて、心が落ちついていく。ああこれぞ草間ワールド、と浸れる1枚。

    もし草間作品のドラマCDを聴くなら、可愛くてロコツな本作がオススメ。ただし落ち着いてまったりしているので、睡眠導入CDとしての効果も(やっぱり)ある。ご注意。

    @RECOMMEND@
    評価:★★★★☆(旅行にシーツまで持っていく朝倉のマメさに涙)
    好み:★★★★★(なんて可愛いふたりなんだー!)

    音でいかされなかった設定は、メガネ×メガネなことくらい?
    そりゃ仕方ない、音でメガネは表現しづらいよネー。

    フリートーク(2分切る短さ)が超面白く、大笑い。でもなんでトラック分けされてなかったの? そんな爆笑フリートークを聴いていてふと思う――羽多野さん…年下攻のホープが、いつの間にやらエース?

    私が知る限り(秋太夫調べ 7/10)――
    野島兄さん、野島弟さん、森川さん、遊佐さん、千葉進さん、鳥海さん、平川さん、神谷さん、小野さん、福山さん、武内さん、鈴村さん、鈴木千さん、立花さん、間島さん、近藤さん、千葉一さん←new!

    …ななななななんてことだ!エースどころかスーパーエースじゃないの!
    そりゃー年下攻好きだったら、よく羽多野さんのCDに当たるわさ!<いったいなんなの、この一致率
    こうなったら、羽多野さんにはコンプリートを狙って…あと誰だ?誰がいるかしら?あ、三木さん?そうだ、三木さんだ!…でもそうなると羽多野さん、収録でビビリまくりだろうなあ…。気持ちわかるー。

    そして千葉一伸さん。最初「顔キャス?」と思ったけれど、ナチュラルぶりが素晴らしいオヤジだった。輝けるオヤジの星。私の求める「理想のオヤジ受声」そのものだったので、これからのオヤジ受活躍を大いに期待だ!

    ZERO STARS … 論外/問題外作
    ★ … お好きな人はどうぞ。
    ★★ … つまらない。
    ★★★ … 退屈しない。なかなか面白い。
    ★★★★ … とても面白い。佳作/秀作。エクセレント。
    ★★★★★ … 天晴れ。傑作。ブリリアント。

    「オススメ作品」は基本的に★★★☆以上。
    「絶対オススメしておきたい作品」には@RECOMMEND@マークがつきます。

    *2011年7月10日に書いた感想をそのまま転記

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    「DRは龍に乗る」 サイバーフェイズ 2003年 … 意外な人が演じてる

    DRは龍に乗るDRは龍に乗る

    サイバーフェイズ

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    注意:メーカー倒産で新品の流通はありませんが(倒産前に廃盤状態)、なんと!密林で新品が出ています。ご興味のある方、お早めに。

    原作:『DRは龍に乗る』 樹生かなめ 二見書房 2003年 
    出演者:鳥海浩輔(橘高清和)×鈴村健一(氷川諒一)、堀内賢雄(橘高正宗)、福山潤(宮城翔)、近藤孝行(松本力也)、甲斐田ゆき(柳沢京子)、ほか
    作品選択基準(どうして聴こうと思ったか?):
    番外. お友だちに「聴いてみて下さいね☆」とオススメ頂いたから

    樹生かなめさんの「龍&Dr.」シリーズが、講談社WHに移籍する前のシャレード版で一度ドラマCD化。再レビューのために、再聴。

    ヤクザ×内科医。純愛おむつ物語。年下攻。鳥海さん低音、鈴村さん中音。ちなみに両者初対決。

    「DRは龍に乗る」というタイトルだが、ストーリーはWH版の『龍の初恋、Dr.の受諾』とほぼ同じ。シャレ版がベースなので、WH版との違いは「清和くんが時折り丁寧語で喋っている」「ショウのお行儀がいい」という二点、あとは硝音あやさんの絵による印象のためか、近藤(孝)さん演じるリキに凄みがないことくらい。 奈良画伯の描くリキからは近藤さんの声は聞こえない…。

    鈴村さんは人と距離を置く雰囲気が出せるというか、確固たる自分の世界観を持っているキャラを演じると上手い方なので、私は氷川に合ってると思う。清和は19歳なので、鳥海さんの声だと少々フケて聞こえる。ただ、氷川とふたりきりになったときに見せる素直さや不器用さ、そして幼さには19歳らしさを感じた。鳥海さんはもともとあまりヤクザを演じない方であり、メイン年下攻(今回は10歳差)もさほど多くないようなので、「攻も聴けますよ」という鳥海さんファンには、貴重な1枚になりそう。

    鈴村さんと鳥海さんによる会話のリズムがいい。コトの最中に「おむつが〜」、清和の朝立ちに「大きくなったね〜」といったシリーズお約束である氷川のビックリトーク、そして「清和くん」「ああ」「どうしたの?」「……」と続くダイアローグは健在であり、しかもそれらがちゃんと聴き所になっている。とくに鳥海さんの「なんで?」と口に出せない清和の困惑ぶりは、非常によく出ていると思う。驚いたのは原作よりもラブシーンが長く、丁寧に描かれてあったこと。興味のある方は、一度聴いてみるといいかもしれない。

    本編ラストが尻切れトンボ気味なのは気になるが、テンポよく脚本化されているし、効果音や音楽も小気味よく、豪華なキャスト陣の演技には大変満足しているので、1枚通してとても楽しく聴けた。ちなみに清和の「女房にします」宣言は、原作読む前にCDで初めて知って聴いたクチなので、かなりビックリさせられた…が、それもかなめ節だと思えば、充分許容範囲内である。

    原作の読み所を押さえて製作されたと感じられる1枚。ただし、リスナーによっては「何が面白いの?受が攻を子ども扱いして、騒ぐだけの話じゃない」になりそうではあるが。

    評価:★★★☆(WH版のCD化はもうないだろうから、貴重な1枚だなー)
    好み:★★★★☆(清和くん、喋る喋る!よう頑張った!)

    キャストトークが和気藹々で、楽しそう♪…それにしても豪華キャストだなあ。だってショウ役に、今や飛ぶ鳥叩き落とす勢いの福山さんだよ?…さらに甲斐田ゆきさんまでいらっしゃる。ちなみに本作で一番上手かったの、甲斐田さんas京子だと思う。シビれたー!すてきー!…秋太夫、ファンになってしまいました☆

    ZERO STARS … 論外/問題外作
    ★ … お好きな人はどうぞ。
    ★★ … つまらない。
    ★★★ … 退屈しない。なかなか面白い。
    ★★★★ … とても面白い。佳作/秀作。エクセレント。
    ★★★★★ … 天晴れ。傑作。ブリリアント。

    「オススメ作品」は基本的に★★★☆以上。
    「絶対オススメしておきたい作品」には@RECOMMEND@マークがつきます。

    *2011年5月8日に書いた感想を少しだけ加筆修正

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    プロフィール

    秋林 瑞佳

    Author:秋林 瑞佳
    「あきりん・みずか」と読みます。
    (BLCD感想はジョセフィーヌ秋太夫が担当)

    風来のネットサーファーにして、
    ハンパない映画ギーク。
    そしてなにかと悩める電脳仔羊。

    気の向くまま、
    ネット場末で人知れず更新中の、
    BL感想&レビューブログです。

    >>ネタバレ上等<<
    なので、お気をつけ下さーい!

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