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    桑原水菜 『犠牲獣』 リブレ出版 2011年 … 愛のファイナライズはサクリファイス

    犠牲獣 (ビーボーイノベルズ)犠牲獣 (ビーボーイノベルズ)
    (2011/07/19)
    桑原水菜

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    ライトノベル界の大御所、桑原水菜の初BL作品。
    古代マヤ/アステカを想像させる架空の国が舞台の復讐愛憎劇。美貌の暴虐王×元王子。

    祖国を滅ぼされた王子サクは復讐のため敵国に入り、最強を誇る王・バフラムの暗殺を企てる。だがその計画は自身の命を賭けたもので、7日後に生贄として死ぬ運命にあった。予定通り生贄に選ばれたサクだったが、儀式の名のもとにバフラムから陵辱を受け、さらに自身の出自と企てがバレてしまう。それでもバフラムはサクを手離さない。生贄として死ぬ日が近づく中、暗殺の決意が揺らいでいくサク。この気持ちはいったいなんなのか。またバフラムもサクに執着する自身に気づいていた――という、出会ったふたりがたった7日で落ちていく運命の恋と、両親を殺され、自身も生贄として死んでいく王子だけが孤独の果てに棲む暴虐王を理解し、愛をも得たというアイロニーが描かれている。

    王子が最終的に選択するサクリファイス――それこそがこの作品で描かれている愛の形でありファイナライズ、また大きな読みどころでもあると思うのだが、圧倒的な筆力から、BLというより故・中島梓さんが絶賛しそうな作品という印象を受けた。

    ストーリーやラブシーンに真新しいものはないが、キャラ設定や世界観がしっかりしているので矛盾を感じさせない(=ウソをつくのが上手い)。高潔な男になにかと執拗な男が絡んでいく話+ねちっこいエロが好きな人は楽しめる。ただ、ふたりが結局どうなったのか――解釈が完全に委ねられたラストになっているため、それで評価が大きくわかれそう。めくるめくハッピーエンドBLが好きな人は、「え?そこで終わる?なんで?」とスッキリしないかもしれない。私は、ああいった結末の愛もあるだろう、好みは別として様式美重視のラストかなと感じた。いろんな解釈があっていいだろうし、また「ふたりにしかわからない」でもいい。第三者・執政官クク視点による短編があるので、違った視点からふたりに思いを馳せることで、桑原水菜の描く世界にダイブするのもいいかもしれない。

    ラブはいつも生きるか死ぬかの命がけ。
    ボーイズラブでも桑原水菜は桑原水菜だった、らしいよなあ…という1本。

    評価:★★★(そもそも桑原水菜にフツーのBL期待する人っている?)
    本を手に取ってまず目に入ってきたのは、リブレBBNにしては珍しい黒オビと、そこに書かれてあった白影付き赤ゴシックによる「桑原水菜×初BL」という迫力ある惹句だった。「ドォォォォォン!」という効果音が聞こえてきそうな。作家が作家だけにその影響力半端ナシ、オビひとつとっても桑原スペシャル仕様になるのねと、本編読む前から軽く疲れていたら感動していたら、なんと絵師・佐々木さんの挿絵まで、いつもより濃い目クッキリ描線な桑原スペシャル仕様「ドォォォォォン!」絵になっていた。濃ゆいわー。

    桑原さんはライトノベルの大御所作家なので、どうしても「初BLお手並み拝見」という目で見てしまう。でも実際に読んでみたら…BLというカテゴリでは居心地が悪そうな作品だった。こういう作品が続くのかなあ?桑原ファンにはいいだろうけど、BLファンは毎回これだと疲れるかも。

    2日目の儀式の場面で大笑い。武器をなくしたサクが考えた暗殺方法――バフラムのご子息(…)を菊*で絞り上げて殺すって…大真面目だからこそ笑えた。桑原さん、やるなあ☆

    ZERO STARS … 論外/問題外作
    ★ … お好きな人はどうぞ。
    ★★ … つまらない。
    ★★★ … 退屈しない。なかなか面白い。
    ★★★★ … とても面白い。佳作/秀作。エクセレント。
    ★★★★★ … 天晴れ。傑作。ブリリアント。

    「オススメ作品」は基本的に★★★☆以上。
    「絶対オススメしておきたい作品」には@RECOMMEND@マークがつきます。
    性格上の理由から、★評価は厳しくなりがちなので、★5つ作品はあまり出ないと思います。

    *2011年7月18日に書いた感想を加筆修正
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    プロフィール

    秋林 瑞佳

    Author:秋林 瑞佳
    「あきりん・みずか」と読みます。
    (BLCD感想はジョセフィーヌ秋太夫が担当)

    風来のネットサーファーにして、
    ハンパない映画ギーク。
    そしてなにかと悩める電脳仔羊。

    気の向くまま、
    ネット場末で人知れず更新中の、
    BL感想&レビューブログです。

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